7月29日(月)

「誕生日おめでとうございます!」のメールやら、電話やら、ありがとうござい
ます!
 とうとう半世紀を生き抜いてしまいました。
 織田信長が「人間50年、下天のうちをくらぶれば…」と謡曲『敦盛』を舞っ
た50歳だ。

 でも、まさかこんなに感慨も無く、いつも通りに、50歳を迎えると思わなか
ったね〜。
 気持ちも20歳の頃から、ちっとも変わっていない。
 考え方は、30歳の頃から、進歩なし!
 体力も、40歳台より、はるかに元気になっている。
 まあ、そんな50歳だ。

 昨夜から、『桃太郎電鉄11(仮)』の手直し部分を、札幌に送る作業。
 まさにテスト・プレイたけなわである。
 根底から覆るようなところは、ひとつもなく、まだ7月中だというのに、微調
整のチューニングに入っているのだから、信じられない。
 過去、最高のハイペースだ。
 最後まで調子に乗らず、大胆にして、繊細なチューニングにしたいものだ。
 今回は、30年目以降にならないと、登場しないイベントも増やしたから、チ
ューニングするのにも時間がかかる。
 大変と同時に、楽しみ。

 午前11時14分。家族3人、逗子駅から、横須賀線に乗車。
 今朝から、曇り空なので、横須賀線のクーラーが効き過ぎて、骨が痛い。

 午前11時45分。JR久里浜駅に着く。
 横須賀線の終点だ。
 あれ? ここで京急久里浜駅に乗り換えられるはずなのになあ。ホームのどこ にも表示がない。  改札口の手前にやっと、京急久里浜駅徒歩2分の表示があった。  お客さんを奪い合うのもいいけど、どうして力を合わせないのかねえ。  わずか2分先なら、おなじ駅舎にすればよかったのに。  跨線橋を渡すだけでもいいのに。  お互いの路線の途中駅を利用したいお客さんも多いだろう。  お客さんを無視の「競争」は、競争ではなく、単なる「いがみ合い」だ。  午後12時04分。京急久里浜駅から京浜急行に乗車。  うちの娘が「お腹が減った。お腹が減った」とうるさい。  午後12時18分。三崎口駅下車。またまた終点。
 ここからタクシーで、三崎港へ。
休耕田にはマリーゴールドの花が
 私の誕生日記念に、マグロを食べに行こうという目論見なのだ。  また食い物で祝うんかい!  当然でしょう。 「は〜。お腹が減った。もうダメ!」と、娘がうるさい。  三崎港で、じっくりマグロの美味しそうなお店を探そうと思うのだが、「さく ちゃん、もうダメ! もたない!」と、娘がため息をつく。トイレ我慢してるん じゃないんだからよ〜!  運転手さんに、先週柴尾英令くんが行った「くろば亭」まで行ってください! と頼む。  空気男爵・柴尾英令くんが2年連続で行くお店なら、チェックを入れておかね ばなるまい。って、何の義務だ?  午後12時30分。港の風景も見ずに、「くろば亭」に直行!
 店内は、張り紙だらけ!  何を注文していいか迷う。  私は「本日のおすすめ」と書いてあるから、マグロの中トロ丼。1800円。  嫁はびんとろ丼。娘は、マグロの漬け丼。  きょうのおめあて、トロカマステーキも注文する。 「すみません。いちばん早く食べられるちょっとした物って、何ですか?」 「マグロの角煮ですね!」 「それください!」  とにかく娘が、腹空き大王になっている。
「おお! 何だ、この美味しさは!」 「この角煮、美味しいね〜!」  マグロの角煮は、先頭打者ホームランだ。  京都三嶋(みしま)亭のしぐれ煮を固まりにしたような美味しさだ。
 丼物が来た!  やっぱり、マグロは美味しいね〜!  外人さんは、マグロは脂っぽくて美味しいと感じないそうだけど、もったいな いね〜!  このお店は、漬けのたれがいいんだろうねえ。  マグロの素材だけなら、値段の高い食材を買ってくればすむもんね。  これだけ美味しいのは、漬けのせいだ。  うまうま。うま〜い。
 柴尾英令くんがよく取るポーズを真似てみるが、目の大きさは柴尾英令くんの 半分にも満たない。  じゅ〜〜〜っ! じゅ〜〜〜っ! 「鉄板さわると、熱いですよ〜!」  おお! トロカマステーキが来た! で、でかい!   「おいしー!」 「おいしい!」 「うぐっ!」  嫁と、娘が美味しいといっているのに、うぐっ、私はどうもこれは苦手だ。  くそ〜、このトロカマステーキが楽しみで、三崎港までやって来たのに!  どうも中途半端な焼き方が、私には苦手のようだ。  仕方なく脱落する。  嫁と娘は美味しいといってるから、間違いなくトロカマステーキは美味しいの ですよ。誤解のないように。
 食後、三崎港まで歩く。  古い商店街だ。  昭和初期のままの建物がいくつも残っている。  これは天然の博物館だね。
 以前来たときにも、買って帰った、とろまんを買う。  まぐろ入りの肉まんだ。
 港に出る。  午前中は涼しいくらいだったのに、急に暑くなっている。  これは、たまらん。  漁船の見える景色は好きだ。
 午後2時。いつのまにか30分ぐらい、炎天下を歩いていたようだ。  Tシャツが、もうびっしょり。  午後2時10分。三崎港のバス停から、横須賀駅行きのバスを待つが、まった く運行されていないことに気づく。  暑いので、1日何本しかないのかを確認する気力すらない。  タクシーに乗車。  午後3時。JR久里浜駅から、横須賀線に乗車。  午後3時20分。鎌倉駅下車。  午後3時30分。江ノ電和田塚駅で降りて、甘味処「無心庵」へ。  このお店は、江ノ電の線路沿いにあって、江ノ電の線路をまたいで入ることで 有名なお店。江ノ電の特集では、絶対登場する。  そりゃそうでしょ。江ノ電の踏切を越えてではなく、線路をまたいで入場する という趣向は、映像がほっておかない。
 例によって、食い物探偵団であるわが家族は、3種類バラバラなものを注文す る。お互いのものをまわし合いして、どれがいちばん美味しいかをチェックする のだ。  いちごのカキ氷、クリームあんみつ、冷やし田舎汁粉。  店内は、テーブル4席しかない平屋建て。  まるで知り合いの家に遊びに来たような雰囲気。  ときおり、どですかでん、どですかでん、キキキキキ〜〜〜ッと、江ノ電が駅 に停まる音が楽しい。  味のほうは…、言いづらい。  この駅の隣りの線路を越えるという異空間を楽しむべきだという言い方にして おきましょう。  せめて「こ寿々」のわらび餅を置いてくれたら、何度でも来てしまうだろうな あ。  午後5時。鎌倉長谷の仕事場に戻る。  暑さにやられた。  仮眠する。  午後6時30分。コンピュータを外付けハードディスクのデータに保存して、 セコムをかけて、鎌倉駅へ。  家族3人で、鎌倉駅前の「不二家」へ。 「おおっ! 出たなっ!」と思った人は、この日記を3年以上読み続けている人 だ。きょうは私の誕生日。不二家のショートケーキを食べる日だ。
 家族3人が、全員ストロベリーショートケーキに、コーヒーを食べる様は、ち ょっと変!   でも本当は、階下でストロベリケーキのホールを買って、2階で食べさせても らおうとしたのだ。お店の人は「けっこうですよ!」といってくれたのだが、ホ ールケーキがLサイズしかなかった。  私ひとりで、Lサイズのケーキを食べることは可能だが、お昼にこってりした マグロを食べてしまったので、断念する。 「ホールケーキのほうが、ショートケーキより、美味しいのだがなあ…」という のが、私と娘の一致した意見。こんなことで意見が一致しても仕方がないのだが。  そんなわけで、とにかく「さくちゃん! 50歳の誕生日、おめでとう!」 と、不二家のショートケーキで祝う、不思議な家族である。  後日、ホールケーキも食べていいと、嫁からお許しももらえた。  午後7時13分。鎌倉駅から、横須賀線に乗車。  娘は、根性で、菅沼真理(通称:すがねまチャン)さんが松本から送ってくれ た下原スイカを、丸ごと1個持ったまま、横須賀線に乗車だ。  あまりにも大きなスイカだったので、なんと1個を2日がかりで食べて、1個 あまってしまったのだ。美味しかったので、娘がどうしても持って帰るといって きかない。もっとほかのことに執念を燃やしてほしいものである。  午後8時30分。原宿の自宅に着く。  エアコンが入っていないから、暑い〜〜〜!  クーラーが効くまでの間、さっそくスイカを食べ始める家族3人であった。  うま〜い! 甘〜い! 冷た〜い!  今夜は、横須賀線の車中で浮かんだ、『桃太郎電鉄』の新しいアイデアをまと める作業。このアイデアって、『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』でつかえるの だろうか? それとも『桃太郎電鉄13(仮)』なのだろか?
 
さくまNEWS

●9月21日(土)午後7時開演 浜離宮朝日ホール(築地)全席指定6000円
アマデウス・アンサンブル東京--バッハを弾くよろこび、聴くたのしみ--」


※業界の方で鑑賞希望の方は、うちの嫁まで、8月31日(土)までにご連絡ください。
 メールはこちら→sakumacb@za2.so-net.ne.jp

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