7月20日(土)
 
 午前7時。目は覚めれど、腰が重くて起きることができない。
 冷房にやられたか。
 もっと太っていたころは、エアコンの強風はあたりまえ。設定温度は21度く
らいにしてなお、暑いと感じたものだ。
 病気して、体重を減らして以来、27度の設定でも、寒いと感じるようになる
のだから、不思議なものだ。
「肥満は万病のもと」というのは、本当のようだ。

 午前11時。電気屋さんが来て、お風呂場の配線工事。
 昨年、この京都の仕事場のお風呂を改築したのだが、工事した人のヘマで換気
扇が繋がっていなかったのだ。最近流行のからり床とかいうのを採用していたの
で、床の水分は蒸発しているので、こんなもんかなあと最近まで気づかなかった。
京都に滞在する日数も少ないので、発見が遅れた。
 この工事の間も、だるくて起き上がれず。
 嫁にまかせっきり。

 午後12時30分。嫁と「イノダコーヒ本店」へ。
 ミックスサンドのホワイトアスパラ抜きに、コーヒー。
 アスパラガスって、子どものころから、缶詰のあのまずいアスパラガスのせい
で、ずっと嫌いな食べ物だった。
 大人になってというより、ここ5年で、ちゃんとしたアスパラガスを食べるよ
うになって、遅れを取り戻すかのように、アスパラガスが好きになっている。
 残念ながら、イノダコーヒの、ミックスサンドには、缶詰アスパラガスが入っ
ているので、抜いてもらう。

 午後2時。ヤサカタクシーの宮本さんに、イノダコーヒ本店まで来てもらって、
京都駅へ。東京から到着の菅沼真理(通称:すがねまチャン)さんを迎えに行く。
サルスベリが花盛り
 コンピュータのプロである、すがねまチャンに、京都の仕事場のコンピュータ 環境を整えてもらうのだ。  午後2時30分。寺町電気街で、iMacを購入。  どの機種だか、私にはよくわからん。  午後3時30分。すがねまチャンがホテルにチェックインののち、寺町電気街 に戻り、メモリーを増設してもらったiMacを受け取りに行く。  受け取り後、京都の仕事場に戻り、すがねまチャンがiMacの設置作業を開 始する。  私は役立たずなので、『桃太郎電鉄12(仮)〜地方編』の仕様書作り。  午後6時。3人で、特に名を秘す割烹料理のお店「M」へ!  すがねまチャンは、「M」初見参である。  今回の京都の仕事場のコンピュータ設定のお仕事を、この「M」にご招待とい う甘言で釣ったことはいうまでもない。  さらにこの「M」の料理に対して、擬音の女・すがねまチャンが、どんな奇抜 な擬音を発してくれるのかと楽しみにしていたのだが…。  すがねまチャンは、好投手を前にした横浜ベイスターズ打線のように、まった く沈黙! まったく擬音すらない。 「これは、困りますよ〜」というのが、やっと。 「まだこれから、もっと、もっと、すごいのが出てくるよ!」 「ふへ〜、ふぉっとへふか〜?」と、すがねまチャン、だんだん言語がおかしく なってきた。  プロ野球でたとえると、ふつう前菜を、1、2番コンビにたとえるものだが、 「M」の料理は、大リーグのオールスター戦のようなものだからね。  クリーンアップに、往年のマクガイアとか、ボンズとかひしめいているから、 仕方なく、サミー・ソーサが1番を打つようなものだ!  あわびを七輪で、炙(あぶ)って食べるころには、とうとうすがねまチャン、 擬音が出ずに、ダースベイダーのような鼻息に。 「ふご〜、ふご〜! この料理を両親に食べさせてあげたいなあ!」。  すがねまチャンは、親孝行なのだ。耳が痛い。
 大きな鮎を食べ、鱧(はも)を梅肉で食べ、マツタケ鍋を食べ、連打、連打を 浴びまくる! マウンド上、火だるまの投手だ。  かがむと苦しいので、背筋を伸ばして姿勢がよくなる。
「きょうは、トウモロコシありませんか?」とおそるおそる聞く。 「ありまっせ!」 「やった!」 「え? トウモロコシって?」 「ふっふっふ。お楽しみの食べ物ですぜ!」 「こ、こ、これは!」と絶句する、すがねまチャン。 「ふっふっふ。だから言ったじゃないか!」  すがねまチャンと、デジカメに向かって、「チーズ!」と叫ぶ代わりに、 「梶野く〜〜〜ん!」と叫んで、パチリ!  ハドソン宣伝部の梶野竜太郎くんが、ここで食べたトウモロコシの天ぷらよ り、きょうのほうが甘くて、美味しかったな、うん。もちろん、嫌がらせで言っ ているのである。
 最後は、もちろんシーフードカレー! 「ここを去りがたいですね〜!」と、すがねまチャン。  デザートに、マンゴーが出る。  私は、マンゴーは嫌いなのだが、「M」のマンゴーだけは食べる。マンゴーの くどさがどうも苦手なのだが、「M」のは、甘くて、さっぱり味。白桃のような のだ。
 ふい〜〜〜! もう何も食べられない!というと、「M」のお父さんが、大き な氷を、包丁でシャシャカ削り始める。  えっ? あずきのカキ氷? カキ氷なんて、「M」で食べたことないよ! 「いりまへんか?」 「いる! いる!」  もうお腹破裂しそうだけど、いただく。うめ〜〜〜! 「何で、どれもこれも、全部おいしいんですか?」と、すがねまチャン。 「わ〜〜〜か〜〜〜ら〜〜〜ん! ぷは〜〜〜!」  午後9時30分。京都の仕事場に戻る。 「さあ! すがねまチャン! しっかり働いてもらおうか! ピシッピシッ!」  すがねまチャンに、VAIOにLANカードを取り付けてもらう。  これで京都でも、快適にインターネットに接続できる〜〜〜!  今まで、PHSカードで、2時間ずっとインターネットに繋がらなくて、憔悴 しきったことが夢のようだ。 『ドラゴンクエスト』の呪文時代から、セーブ時代に突入したような、快適さだ。 『桃太郎電鉄11(仮)』の手直し作業。  おお! LANが、快適! 快適!
 

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