6月10日(月)

 昨夜は、午前3時過ぎまで、日記を書いたり、録画しておいた『利家
とまつ』を見たり、スポーツ番組をはしごしたり。

 午前5時30分。目が覚めてしまった。
 これじゃ仮眠だ。
 朝のワイドショーはもうW杯一色!
 昨日から、稲本選手のゴール・シーンを50回ぐらい見たような気が
する。ひとつの番組で何回も放送するしね。

 午後12時。何度か、うたた寝したのち、三条木屋町の「マクドナル
ド」へ。

 1年に1度か、2度しか「マクドナルド」には来なくなってしまった
けど、「マクドナルド」について書かれた単行本を今もすべて熟読して
いる私としては、定期的にお店に行って、日本一の企業努力ぶりを勉強
しておきたい。
『桃太郎電鉄』のゲーム作りって、相当マクドナルドに影響されている
のよ。

 マクドナルドの店先に、W杯オフィシャルレストランの張り紙が。
 ちゃんとW杯には、参加しているんだなあ。
 さっぱりカルビのペアセット。
 あいかわらず、メニューの種類を増やしたり、減らしたりしているけ
ど、優先順位が写真の大きさや、文字の大きさでお客さんに伝わるよう
になっているのが、えらい。
 ただ品数を増やせばいいと思っている企業とは、格が違うな。いま、
ワープロが「格が違うな」を最初に「核が違うな」と変換したけど、
「核が違うな」のほうが適切だ。

 食後、三条、御池通り界隈を散歩。
 忘れず、「カスカード」のモルトくるみパンを買う。
 
 ありゃ。京都がまた珍商売を開始したな。
 自転車タクシーだ。
 インターネットで調べたら、近所のファッションビル「新風館」が始
めたようだ。
「VELO TAXI(ベロタクシー)」というのが、正式名称のよう で、ドイツ製の派手な朱色の、人力車の人力の部分が、自転車になった ものだ。人力三輪車だ。  大人300円で、ふたりまで乗れるようだけど、走行エリアは、御池 通りと四条通りをはさんだ京都の中心的四角形のなかだけ。この四角形 のなかに入っているうちのマンションが、いちばん利便性が高いのだが、 ちょっと恥ずかしいねえ。  戦前に流行った「輪タク」だね。  はたして流行は繰り返すか、結果がちょっと楽しみ。  成功確率は、10%を切るだろう。  東京のお台場なら、もっと需要があるだろうなあ。  午後1時。「イノダコーヒ三条店」へ。  京都に来て「イノダコーヒ」に寄らないと、何か忘れ物をして来たよ うな気分になる。 仕事もみっちりする。  いくつかアイデアが出た。  午後2時。因縁の「アメリカ×韓国」戦でも見ようと思って、マンシ ョンに戻ったら、地上波では、中継がないんだね。日本の決勝進出に関 係ないせいか。  私の日記を読んだ人から「『桃太郎電鉄11(仮)』から『桃太郎電鉄 15(仮)』まで同時に作っていて、よく混乱しませんね?」と、言われ る。  混乱しないわけがない。ははは。  なので、VAIO内のフォルダや文書名を掃除する作業。  お部屋の片付けのようなものだ。 「井沢どんすけ宿題01?03」なんていう文書名があるけど、文書を開 いてみないと中味がわからないので、見出しをつけた文書名に変更する。  文書を開くと、井沢どんすけに出したはずの「宿題02」が未回答だ ったりするのが判明して笑える。やはり井沢どんすけ。敵に回すと恐い が、味方にするともっと恐い男である。  午後4時。京都市内を散歩したのち、河原町三条から、バスで京都駅 へ。 「スルッとKANSAI」というカードをちゃんと使ってるぞ。  Jスルーカードも持っている。  こういうカードを地方でつかうと、旅人以上の気分になれて楽しい。  午後5時10分。京都駅新幹線中央口で、嫁を出迎える。  私が荷物を持てるわけではないので、本当に出迎えただけ。  そのまま、京都のマンションへ直行。  午後6時。近所の地中海料理のお店「ペントラ」で食事。  パスタ料理のお店だ。  名前覚えていないけど、平べったい麺とか、トマトソース風味のパス タなどなど…。
 桃太郎チームが、京都に来たときに、酒が飲めていいお店だ。  午後7時。近所の「MOVIX」へ。  いわゆるシネコンってやつだ。  東武練馬の空気男爵が、よく近所にシネコンがあることを自慢た〜ら たらしているが、京都のマンションから、この「MOVIX」までは、 300歩以内である。ふわっはっはっは。自慢た〜らたらである。  我が家にマルチスクリーンを置いているようなものだ。わっはっは。  しかるに、わざわざ京都に来てまで見る映画とは! 『スターウォーズII』…ではなくて、『少林サッカー』である。
 いやあ。聞きしに勝る、ひどい映画だ。はっはっは。  ひどすぎて、ひどすぎて、ひどすぎて、拍手喝采を送ってしまうしか ない、とめどもなくひどい映画だ。  サッカーボールを蹴れば、石の壁に穴が開く。  足を相手の顔の前で、振り回すだけで、突風が吹く。  グランウンダーで、ボールを蹴れば、芝生が舞い散り、前方が見えな くなってしまう。  ほとんどの選手が、空中を駆けながらボールを蹴る。  シュートを止めたキーパーの手袋が燃える!  こんなひどい映画をホメるわけには、いかない。  ただただ、拍手喝采を送るしかない。  わかる人にしかわからないたとえだと思うけど、東京ボードビルショ ーと、東京乾電池の合同公演のようだ。  日本テレビ『ズームイン朝!』で、横浜ベイスターズを応援していた、 魁三太郎さんそっくりの人が主人公側のチームの監督を演じている。私 は最後まで、魁三太郎さんが特別出演しているのだと思ったほどだ。 いわゆるハナ肇さん系ね。  魁三太郎さんが所属していた劇団が、東京ボードビルショー。  石井喧一さんにそっくりな人も出ていた。石井喧一さんも東京ボード ビルショーの人。 柄本明さんにそっくりな人もいた。柄本明さんは、 東京乾電池の人。  だから、やっぱり東京ボードビルショーと、東京乾電池の合同公演の ようだ。  まったくもう、シナリオは『がきデカ』よりも『マカロニほうれんそ う』よりもひどい。敵役の人は、かつての『キイハンター』とか『Gメ ン75』とか、大映映画に出ていそうな、いかにもひどい人。  CGをここまで、バカバカしいことにつかう度胸もひどい!  最近、日本の漫画に影響を受けた映画が多いが、『少林サッカー』は、 日本の漫画の悪いところばかり真似ているところが、ひどい。    すべてにわたって、ひどい内容が重なると、こんなにおもしろい映画 になるとは、驚嘆するしかない。  いやあ。『ロード・オブ・ザ・リング』のような、どこにCGをつか ったのかわからないような映画が生まれれば、どこにCGをつかったの かが、くっきりわかる、こういう映画が生まれるもんなんだなあ。  でもあまり影響を受けたくない映画だ。ははは。  午後9時。京都のマンションに戻る。  嫁が東京から来たので、明日からまた取材旅行にでかける予定なのだ が、台風が接近しているので、取材に行けるかどうか、わからなくなっ て来た。  取材に行けるようだとと、日記は、2〜3日お休みになる。
 

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