6月6日(木)

 午前11時30分。先週、菅沼真理(通称:すがねまチャン)さんが、
うちの日記に載っていた中華料理の「過門香(かもんか)」に行きたいと
いっていたので、現地で待ち合わせ。このお店を教えてくれた読売広告の
岩崎誠も合流。

 週代わりの酢豚定食。
 お粥が胃にやさしくていい。昨日は、ついつい牛飲馬食といった感じで
食べ過ぎていただけに、癒される。

「過門香(かもんか)」では、岩崎誠にごちそうになって、食後のコーヒ
ーをすがねまチャンにごちそうになる。

 午後1時。築地のハドソンへ。

 おや? 昨夜午前0時から、若者たちを率いて、新宿に繰り出した柴尾
英令くんが前を歩いているではないか。
「よく起きられましたね、柴尾くん!」
「起きられそうもないから、寝てませんよ!」
「やっぱり。よく寝ていなくて平気だなあ!」
「ははは。午前3時半には、家に帰ったんですけどね!」

 まず最初に、大里幸夫専務を交えて、梶野竜太郎くん、石崎仁英くんの
宣伝部と、来年以降のラインナップ会議。
 もちろん極秘中の極秘の会話なので、内容のかけらも伝えることはでき
ない。

 わずかに言えることは、『桃太郎電鉄U(仮)』の中心メンバーとなる
小坂晃弘さんが紹介された。次の作品で、まったくメンバーが変わるわけ
ではない。
 少しずつ、スタッフを増やして、1本当たりの製作日数を増やして行こ
うという作戦なのだ。

 というよりも、新しい人が急に加わっても、『桃太郎電鉄』シリーズは、
あまりにも特殊な作り方、独特の演出方法、特別なチューニング法などが
あるので、早めに参加してもらって、匂いになれてほしいためだ。
 まあ、大学を出てすぐの人が、陶芸家のところに弟子入りしても、独特
のしきたりや作法があるから、大変なのとおなじだ。

 引き続き、『桃太郎電鉄11(仮)』の会議。
 きょうも、わざわざ札幌から、大挙してスタッフが来てくれた。
 もはやおなじみのメンバー、オープニング担当の吉見直人さん、グラフ
ィック担当の佐藤裕さん、プログラマーの田中俊介くん、企画の川田忠之
くん、込山勉くん。

 もちろん、土居ちゃん(土居孝幸)、柴尾英令くんも出席。

 いよいよ、エンディングの演出の打ち合わせに入る。
 3Dだけの画面になると、冷たい画面になるので、いかに温かみがあっ
て、楽しくて、3Dの特性をいかしたものにしたいという、無理難題を議
論する。
 いたずらに、表現の難しいものにチャレンジして、結果、しょぼい画面
になってしまうのが、いちばんもったいない。
 初めに、「楽しさ&温かさ」ありきだ。

 引き続き、最新ロムで、現在までの開発状況を見せてもらう。
 うーーーん。困った。  これは困ったぞ。  出来が悪くて、困っているのではない。  良すぎて困っているのだ。  すごいんだよ、キングボンビー!  恐ろしいんだよ、ゲスト怪獣!  思わず「ええ〜〜〜? おお〜〜〜っ!」と叫んでしまうのよ、銀河鉄 道カードで。  ドジラースとモモトラマンの対決は、ドジラースの発生確率を増やしち ゃおうかと思うほど、派手なのよ。パターンも多いのよ。  貧乏神から、キングボンビーに変身する、モーフィングだって、××× ×××××なのよ。自主規制! 「決算画面」ですら、笑っちゃうよ!  新イベントのすごさを、語れないのが、もどかしい。 『桃太郎電鉄X(ばってん)』が和食料理のお店の内装だったとすると 『桃太郎電鉄11(仮)』は、フランス料理のお店みたいだよ。  うっかり入ると、違うお店に入っちゃったの?というくらい、ガラッと 変わりそうだ。  本当にこの調子で行けば、『桃太郎電鉄11(仮)』はとんでもないゲ ームになりそうだ。何か怖いぞ。このまま恐れ続けたほうがいいぞ。  このまま、すんなり行くはずがない。  午後6時。明日の会議が大変そうなので、きょうはこの辺で、解散。    午後6時30分。私と嫁と、柴尾英令くんは、おでんの「よしひろ」へ。  土居ちゃんはもちろん、サッカーを見に帰る。  午後7時30分。帰宅。  さすがに、きょうはうちのTVも忙しい。  サッカーを見たり、巨人ー中日戦を見たり、横浜ベイスターズ対ヤクル ト戦を見たり、『うたばん』を見たり。あちこち、リモコン押しまくり。  フランスのシセって、『ライオン・キング』に出てくる動物のように、 雄々しくて、格好いいねえ!  平井堅って、松田聖子おたくだったんだ。ああいうカミングアウトの仕 方しちゃうと、バラエティ・タレントになってしまうぞ。  ああ〜、W杯のどさくさ中に、横浜ベイスターズは、4番打者候補とし て、新外国人選手ヤング外野手と契約してしまったもんだから、現在4番 打者のグランが、チャンスで3球3振のオンパレードと不貞腐れちゃって るぞ。  平井堅の新曲って、変な曲だな。  カメルーン、勝ったんだ。  なんだか頭が変になりそうだぞと思ったら、アリtoキリギリスの石井 正則くんから電話が入る。私がライブに行ったお礼をわざわざ電話してき てくれる。昨日は、ヅカッチ(石塚義之)から、メールでお礼が入ってい た。  礼儀正しいのよ、あのふたりは。  石井正則くんからは、今朝、嫁の携帯にお礼の電話が入って、なおも夜 にわざわざ私に電話してくるとは、これは何かあるなと思ったら、いかに も石井正則くんらしい電話だった。  内容は深くは書けないけど、6月4日のライブについて。  あの日は、夕方と夜の部と、2回公演だったんだけど、1部と2部の受 け方が正反対というくらい違ったというので、私が夕方の部をどう感じた かということを聞きたっかったようなのだ。  演じてなお、反省を怠らない。。  受けてなお、反省する。  文字で書くと、あたりまえのことだが、なかなかできないことだ。  石井正則くんが、私が笑いについてうるさいと思ってくれているからこ そ、相談して来てくれるので、忌憚のない感想をあれこれ言う。  こういう風に勉強熱心な男は、ますます成長してしまうわけだねえ。  若い人たちにがんばられると、私もがんばらねばと思うから、気持ちい いねえ。  横浜ベイスターズは、2点差にまで追い上げて、ピタッ!と反撃が止ま るというのは、どういうことよ! 横浜ベイスターズも選手も、石井正則 くんを見習いなさい!
 

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