5月4日(土)

 きょうの由比ガ浜は、天気はいいけど、風が強い。

 午前10時30分。嫁と由比ガ浜の海岸で、日焼けする。
 風が強くて、ちと寒い。
 そのせいか、海は、ウィンドウ・サーフィンの人たちでいっぱい。
 まるで、蝶々たちの乱舞だ。

 そういえば、サーフィンとか、ディンギーといった言葉は、昔、ポップ
スの歌詞から学んだものだけど、今の歌は、ちっとも最新の流行語を歌詞
のなかに織り込まないねえ。
「歌は世につれ、世は歌につれ」といった現象は、もう関係ないのかあ。

 雲の切れ間から、太陽が出て来た。
 チリチリ、チリチリ…。
 弱火で、8時間コトコト煮込んだ…じゃなかった。陽射しは弱いものの、
けっこう肌にチリチリ来る。

 チリチリ。ヒリヒリ…。
 肌が赤くなり始めた。
 もともと、肌は弱いほうだ。
 沖縄で日焼けしすぎて、過去3回、沖縄から羽田に帰って、そのまま病
院に直行したことがある。

 午前11時30分。チリチリ。ヒリヒリ…。
 日焼けは、このくらいにしておかないと。
 鎌倉長谷の家に戻る。

 午後12時。近所を散歩。
 雑貨屋さんや、骨董品屋さんを見て回る。
 おや? いつも鎌倉駅前で、揚琴を弾いている人が、長谷観音に来てい
るぞ。
 揚琴というのは、スチールが張られた弦を、2本の竹製スティックで叩 いて音を出す、中国の民族楽器。  音色が美しくて、チェンバロのような繊細でやさしい女性的な音を出す。  長谷観音は、ゴールデン・ウィークのせいで、すさまじい人出だ。  正直言って、私は鎌倉というのは、夏の海水浴客でごった返す町で、ゴ ールデン・ウィークは、それなりに込む程度の町だと思っていた。  ここままで、殺人的に人がドッと繰り出す町とは思わなかった。    そんなわけで、あっさり、長谷観音の観光を断念。  平日に行こう。    午後1時。鎌倉の大仏へ向かう途中の「サブ・サンドイッチ・トム」へ。  ステーキ・サンドイッチにコーヒー。
 お店の名前の「トム」はオーナーのニック・ネームとして、「サブ」は いったいどういう意味なんだろう。  若い頃、不良そうなオーナーに聞くと、サンドイッチのパンが、サブマリ ン(潜水艦)の形をしているからだそうだ。なるほどね。  このお店は、お気に入り。  お店を改装したら、超満員になって、雑誌に載りまくるお店になるのにな あ。  そんな気まったく無いんだろうなあ。  そこがまたいいんだろうけど。  食後、鎌倉の大仏へ向かう途中の道の路地を片っ端から、曲がって歩く。  でも必ず、切通しの崖にぶち当たって、行き止まりになる。  知らない路地を歩いて、思わぬ道に出るのが好きな私としては、散歩道 として、ちょっと物足りない。  鎌倉能楽堂は、こんなところにあったのか。  目立たないなあ。  ありゃ。ここも行き止まりだ。  うへ〜。この道の上り坂は、きついなあ。  へえへえ…。はあはあ…。  何だか大きなお寺に出たぞ。  おっ。ここが光則(こうそく)寺か。  ここも行き止まりだ。  光則(こうそく)寺は、日蓮上人の弟子ゆかりのお寺というよりも、1 年中花が咲き乱れるお寺として知られている。  お寺の前の桜も、おそらくきれいだろうけど、このお寺の花暦がすごい。 ・12月〜2月/水仙。 ・2月/梅。 ・3月/ミツマタ。 ・4月/カイドウ。 ・5月/ハクウンボク。 ・6月/夏椿。 ・7月/蓮(はす)。 ・11月/山茶花。  なのに、今年の春のぽかぽか陽気のせいで、季節の花がほとんど終わり の頃になっていた。  でも、小ぢんまりとまとまった美しいお寺だ。  こういうお寺がひょっこりあるから、鎌倉は人気があるんだろうなあ。
 午後3時。きょうは家の近所の「カフェ・アンティーク1959」も満 員。家の前も観光客が一列になって、歩道部分を埋めている。  そうか。鎌倉長谷の家は、観光地のエリア内だったのか。  知らなかった。  すでに足がパンパンになっていたので、家に戻って、一直線でベッドに 行き、ばったり! 本を読みながら、仮眠。  午後4時。むっくり起き上がって、『桃太郎電鉄11(仮)』の手直し を再開。 『桃太郎電鉄〜地方編』のほうは、90%以上、MAPが完成。物件の候 補も出揃ったので、あとは現地取材と、絞込みだけなので、しばし寝かせ の時期に入る。  そんなわけで、『桃太郎電鉄11(仮)』の仕事再開。  あいかわらず、頭が痛くなるようなレア・イベントの処理に苦慮する。  でも、長年の悲願だった、ゲーム作りのルール統一の可能性は、現実の ものになりそうな気配だ。  過去、何組ものプログラム・チームが『桃太郎電鉄』を作って来ている ので、細部の部分に、「おや?」と思うような処理がなされていることが 多々あるのだ。  もちろん、お客さんが気づくような大きな箇所ではない。  自動車部品でいうと、プラグのねじ山の溝の深さについて、論じている レベルのようなものだ。  午後6時。横浜ベイスターズは、1勝3敗ペースの「3敗目」の日なの で、テレビ観戦しても仕方ないので、由比ガ浜の「ココモ」に初挑戦。  しらすと豆腐のサラダ。鎌倉ハムのソーセージ。クリーム・ペンネ。ミ ックス・ピザなど。  このお店から、夕暮れの海が見えて、食事をして行くうちに、漆黒の海 になって行く自然の演出は、なかなかダイナミック。
 焼きあがったピザを、目の前で、生卵をつぶして、溶かし、ローラーで 8等分する演出もいい。それより、このピザの美味しいこと。このピザだ けで、次もこのお店に来させるだけの味だ。  iモードのベイスターズ速報を見る。  げげっ。毎回得点を食らっている。あんぎゃあ。  家に戻って、TVを見る必要がないので、コーヒーを注文する。  虚しい…。  午後8時。鎌倉長谷の家に戻る。  朝、日に焼いた肌が、ヒリヒリしている。  わずか1時間ほどだったのに、太ももにくっきり、境界線が出来ていて、 膝のあたりは、真っ赤。本当に私は皮膚が弱いなあ。  お腹まで、真っ赤っか。  この調子で、お腹を焼いて行けば、腹黒くなれる。また、だじゃれかい。  ひ〜〜〜、お風呂に入ったら、腕、膝、肩が、ヒリヒリ痛〜い!  お風呂から上がって、スイカを食べる。  まだスイカは甘さが足らないけれど、これでこそ、鎌倉の生活。  夏は、スイカに、トウモロコシだ!
 
さくまNEWS

●5月18日(土)午後7時開演 浜離宮朝日ホール(築地)全席指定6000円
アマデウス・アンサンブル東京--モーツァルトを弾くよろこび、聴くたのしみ--」
 コンサートマスター:朝枝信彦  ファゴット独奏 岡崎耕治

※業界の方で鑑賞希望の方は、うちの嫁まで、5月8日(水)までにご連絡ください。
 メールはこちら→sakumacb@za2.so-net.ne.jp

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