4月28日(日)

 昨夜、井沢どんすけが熱中していたゲームは、『ラクガキ王国』。
 惜しいゲームだねえ。このままでもヒット作として及第点のレベルに達
しているけど、もう少し練り込めば、ミリオン・ヒットも可能だったと思
う。
 このレベルのゲームが、毎月1本発売されれば、ゲーム業界もご安泰な
のになあ…。けっこういくつもの駄作をプレイして、疲れた。

 午前8時。現在使っているVAIOのデータを、鎌倉に置いておいた、
ちょっと新しいVAIOに移す作業。
 コンピュータを使っている人にわかりやすくいえば…、おっと。何だっ
たっけ?
 ウィンドウズ98から、ウィンドウズ2000に機種変更しようと思っ
ているのだ。
 ウィンドウズ98のVAIOは、2年半前から使っているんだけど、縁
起かつぎの私としては、あまり縁起のいいVAIOではなかった。ここら
で、新たな気持ちで、仕事に取り組みたいので、乗り換えるつもり。

 午前10時。嫁から、携帯メールが入る。鎌倉駅に午前11時18分に
到着するとのこと。あわてて、井沢どんすけを起こして、まず近所のしら
す直売所へ。
 生しらすに、釜揚げしらすを買う。

 しらすを家の冷蔵庫に入れて、江ノ電で、鎌倉駅へ。

 午前11時。鎌倉駅。ゴールデン・ウィークとあって、朝のラッシュア
ワーのような混雑ぶり。ここまで鎌倉が、観光客に人気があるとは思わな
かった。電車が着く度に、ものすごい人数のお客さんたちが、改札口から
吐き出される。

 鎌倉の天気は陽射しが強くていいけど、ちょっと肌寒い。
 寒いので、タクシー乗り場の近くで、陽に当たろうとする。
 すると、嫁から、携帯メールが入る。
 陽射しの下だと、携帯電話の受信メールが見えないので、日陰へ。
 返信ののち、陽に当たろうとすると、今度は柴尾英令くんから、携帯メ
ールが入る。
 陽射しの下は、受信メールが見えないので、日陰へ。
 再び、陽射しの下に戻ると、今度はまた、嫁からメールが!

 午前11時18分。嫁が鎌倉駅に到着。
 井沢どんすけ、嫁の3人で、江ノ電鎌倉駅側に渡り、駅前の喫茶店
「ヲガタ」へ。ほどなく、柴尾英令くん、けーむらクンも到着。
 鎌倉で美味しいコーヒーを飲みたいときは、このお店だ。

 午後12時30分。御成り通りの「とり一」へ。
 ゴールデン・ウィークで、このお店も超満員。いきなり「15分待ちま
すが、よろしいですか?」と言われる。
 まあ、いいやと待つが、こっちは5人。お店側としては、席が空くと、
ひとり客とか、ふたり客を先に座らせたい。またこのひとり客も、ふたり
客も、やたら礼儀正しい人たちなので、みんなでつい、「どうぞ! どう
ぞ!」と言ってしまって、けっきょく、席につけたのは、30分後。腹減
ったあ!
 ただでさえ美味しい、このお店のきじ焼き鳥重は、ご飯にタレが積み込 んでいて、美味しいったら、ありゃしない。  午後1時30分。由比ガ浜通りをちょっと歩くと、わらび餅の「こ寿々」 にぶつかってしまった。食べねばなるまい、鎌倉に来たかぎりは。
 ぷるんぷるん、ぶるんぶるんの大きなわらび餅をうれしそうに、ほうば っていると、午後2時から、午後4時の間に宅急便が鎌倉長谷の家に届く ことを思い出した。もう5分しかない!   私と井沢どんすけだけ、長谷の家に先に行くことに。どうもあの家はい つも、指定時間のしょっぱなに来ることが多い。  バス停で、バスを待っていると、「こ寿々」を出た、嫁、柴尾英令くん、 けーむらクンの3人に追い越される。  バスが来た。乗り込む。  よーーし、3人を追い越したぞ。  しばらくして、バスは、ゴールデン・ウィークの渋滞に巻き込まれる。 「井沢〜! まさか、この渋滞であっちの3人に追いつかれたりして!」 「えへえへえへっ。それだったら、わざわざバスに乗った意味無いッすよ!」  午後2時30分。長谷観音前のバス停で降りる。  嫁から、メールが入り、「今、どの辺?」  説明が面倒なので、電話すると、なんと! 真後ろに嫁と柴尾英令くん と、けーむらクンが来ているではないか! 何のためにバスに乗ったんだ あ!  午後3時。腹を決めて、酒屋でビールを買ったりして、鎌倉長谷の家に。 運良く、不在票は入っていなかった。  井沢どんすけのゲーム・プレイは続く。 『ラクガキ天国』で、井沢どんすけが作った、うんちマンを見て、みんな で笑う。  たしかに、落書きだから、何の絵を描いてもいいけど、34歳の男が、 いきなり、うんちの絵を描いて、うんちマンと名付けるか!?  ほかに、たくさんのゲームを見る。  なかには、世界観の無さにもほどがあるようなゲームがあって、思わず 笑い転げる。『鬼武者』みたいなゲームに、蒸気機関車が走っちゃいけな いよねえ!  午後6時。きょうはこの夕食をしたいがために、みんなに集まってもら った。  しらす直売所で、買って来た、生しらすに、釜揚げしらす。昨日買って 来た、「鎌倉稲村亭」の炭火焼き豚。「魚勘(うおかん)」で買って来た、 お刺身。酒屋さんで買って来た、世界各国のビール。  これを並べて、「うまい! 」「うめ〜〜〜!」「ぷは〜〜〜ッ!」 「うまいなあ!」「わっはっは!」「腹いっぱいだよ〜!」  こういう酒盛りのような食事がしたかったのだ。
 今年こそ、鎌倉でテスト・プレイ三昧の夏を迎えるのだ。    食後、井沢どんすけは、逃げるように去って行く。  売れっ子漫画原作者である、井沢どんすけゴールデン・ウィークも仕事 が山積みなのだそうだ。それにしては、しこたまビールを飲みまくってい た井沢どんすけは、家に戻っても、仕事など出来ないと思うのだが…。  オールド・ポップス・マニアのけーむらクンが、私のレコード・ライブ ラリーから、次々に古い音楽を選んで、聴きまくる。  CDではなくて、レコードというのが、いいでしょ。 「僕、バーズが、好きなんですよ〜!」  おおっ。いきなり『ターン!ターン!ターン!』から、かけるか! 渋 いぜ! 「でも、いちばん好きなのは、こっちなんですよ!」  …と言って、かけたのは、『ミスター・タンブリンマン』。 「けーむらクン、やっぱり、バーズは、この曲だよねえ!」    ここまで聴いて、私とけーむらクンは、ほとんど、おない年だと思うで しょ?   甘いのだ。私は今年の夏で、50歳。けーむらクンは、37歳なのだ。  なのに、何から何まで、曲の趣味がほとんどいっしょ。 「サイモン&ガーファンクルでは、これですね!」 「『ミセス・ロビンソン』かあ!」 「けーむらクン! ラヴィン・スプーンフルって、知ってる?」 「知ってますよ! でも、いちばん好きなのは『魔法を信じるの?』では なくて、『サマー・イン・ザ・シティ』なんですよ!」 「けーむらクン、正解! 何が正解だか、よくわかんないけど、私がいち ばん好きな曲も、『サマー・イン・ザ・シティ』だよ〜!」  外国の曲ばかりはない。 「西岡たかしサンの曲では、これがいちばん好きなんですよ!」 「うわ〜〜〜、『もしも僕の背中に羽がはえたら』だあ!」  けーむらクンが、ばんばひろふみサンのシングル盤『最終フライト05 便』を見ている。 「あ〜、その曲はヒットしていないから誰も知らないと思うよ!」 「ボク、この曲、好きなんですよ!」  ぎょへ〜〜〜! この曲を知っているという人に、初めて会ったのに、 さらに好きだとは。  チューリップにしても、『銀の指輪』をかけるし、70年代フォークの なかで、私がいちばん好きな曲、猫というグループの『地下鉄に乗って』 という曲まで、かけている。  ちょっと驚愕の類似である。  途中、私は別室で、横浜ベイスターズ対巨人戦を観戦。  何で横浜ベイスターズと対戦する投手は、好投するかね。横浜ベイスタ ーズが弱いだけか…。  それにしても、ずっと0点に抑えて来た三浦投手を見殺しにするなんて!  こういうときに、闘志あふれるプレイをする佐伯選手も、中根選手もケガ で戦列を離れている。  気の強い選手っていないのかなあ。今からでもいいから、気の強い選手 をトレードして来てよ。  けっきょく、0対1の完封負け。  午後10時。柴尾英令くんと、けーむらクンが帰る。  ゴールデン・ウィークらしい、楽しい1日だった。こういう雰囲気の休 日自体、ひさしぶりだなあ。 「休日」なんていう単語をつかうのって、この日記では、初めてのような 気もする。
 
さくまNEWS

●5月18日(土)午後7時開演 浜離宮朝日ホール(築地)全席指定6000円
アマデウス・アンサンブル東京--モーツァルトを弾くよろこび、聴くたのしみ--」
 コンサートマスター:朝枝信彦  ファゴット独奏 岡崎耕治

※業界の方で鑑賞希望の方は、うちの嫁まで、5月8日(水)までにご連絡ください。
 メールはこちら→sakumacb@za2.so-net.ne.jp

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