4月27日(土) 午前10時30分。私は新宿高島屋へ。嫁は、新宿伊勢丹へ。 嫁は、伊勢丹で菅沼真理(通称:すがねまチャン)さんと待ち合わせ。 午前11時30分。私は、高島屋で買い物ののち、新宿駅南口で、井沢 どんすけと待ち合わせ。何で、ゴールデン・ウィークの初日から、井沢ど んすけと待ち合わせなんどぅあ〜! 私が呼んだから〜! ひとりツッコ ミ終了! 午前11時45分。新宿駅から、横須賀線に乗車。鎌倉に向う。 車中、さっそく、井沢どんすけに質問攻め! 『桃太郎電鉄』シリーズの九州編に続く地方編をどこにするかを決める大 事な質問攻めだ! 「井沢! まずは中国地方で、知っている都市名をいくつか言ってくれ!」 「え〜〜〜と。鳥取!」 「鳥取から来たか!」 「え〜、出雲…。島根…」 「速度が遅くなってるぞ! それから?」 「え〜と…。岡山、広島!」 「おっ、早くなったぞ!」 「え〜と…、え〜と…、え〜と…」 「♪それから、ど〜した?」 「ちょ、ちょっと、待ってください!」 「まだ5つしか言っていないぞ!」 「え〜と…、宇部(うべ)!」 「何じゃ? 何で、いきなり宇部が出るんだ?」 「何ででしょう?」 「何でって、オレが、おまえに聞いてるの! 本当に知ってるのかなあ? 井沢、宇部の名産は?」 「宇部茶!」 「そんなの無い!」 「あれ〜〜〜? なかったかなあ?」 ちなみに、受験! 受験!と大騒ぎする教育ママさんたちには、はな はだ悲観的なデータになってしまいますが、井沢どんすけの出身校は、 天下の早稲田大学である。戦後の日本の教育の歪みがすべて、井沢どん すけに出たと言っても過言ではない! 「続いて、四国地方は?」 「高松ですよ!」 「はっはっは。除幕式来るつもりだったから、知らないとは言わせない な! 高松から来たか! それから?」 「松山!」 「松山が、2番目に来るか…」 「徳島、鳴門、高知!」 「それから?」 「これだけです!」 「何だ、そのこれだけ!というのは!」 「あとはちょっと…」 「あとはちょっと…というが、言えてるほうが、ちょっとじゃないか!」 「えへえへえへっ!」 まいったなあ! ゲーム作りに暗雲が立ち込めてきたよ。 「じゃあ、井沢どんすけ! 名誉挽回のために、近畿地方を言わせてあげ よう!」 「大坂! 京都! 神戸!」 「おお! さすが、いい調子だ! それから?」 「え〜と…」 「読み込みが遅くなってるぞ!」 「え〜と…、え〜と…」 「嘘だろ?」 「滋賀県は、近畿地方でしたっけ?」 「おいおい! その次元の問題かよ?」 「安土(あづち)!」 「いきなり、安土かよ! 地方編を作ったとしても、安土は物件駅に登場 させるかどうかのレベルの町だぞ! あっ! おまえの知識は、『信長の 野望』からだな!」 「はい!」 「知識はゲームと漫画からしか、補給できないのか? せめて日本史で答 えろ!」 「伏見(ふしみ)市!」 「いきなり、伏見かよ! しかも伏見は、市ではなく、伏見区!」 「鳥羽!」 「三重県のか!?」 「えっ!? 三重県って、近畿地方でしたっけ?」 「ああ〜〜〜、こっちが好意的に考えてしまったあ! 伏見の近くのほう の鳥羽か?」 「ええ! 鳥羽・伏見の戦い!」 「井沢! 残念ながら、その鳥羽は、鳥羽街道! 任天堂のあるところだ!」 「え〜と。一条、二条、三条…」 「京都のつもりか! 一生言い続けてろ!」 「えへえへえへっ。 四条、五条、六条、七条…」 こ、ここまでひどいとは…。 「えへえへえへっ。さくまサン、ここまでひどいと、ボクがわざと間違え てるみたいですね〜!」 「それは、オレがいうべきセリフだ、井沢!」 「えへえへえへっ。そうですよねえ! この知識は、小学生にも負けてち ゃいますね〜!」 おかしな男だ。自分のバカさかげんを実証しても、そのネタがおもしろ ければ、自ら笑ってしまうのだ。まさに、敵に回すと恐いが、味方にする ともっと恐い男である。 午後1時。鎌倉駅前の「井上蒲鉾店」へ。 鎌倉の有名かまごこ店の2Fで、かまぼこを使った料理が食べられる。 いの上セット。600円。安い! 一段目にかまぼこのほかに、揚げ魚、だし巻き卵、漬物が付いて、二段 目に茶飯が入っている、二段重だ。 味は、まあまあ。値段安いし、ヘルシー。午後2時。鎌倉長谷の家へ。 「えへえへえへっ。ひさしぶりだなあ! いいなあ、鎌倉!」 井沢どんすけは、妙に鎌倉の海が好きだ。 ふだん、家などにまったく興味を示さない井沢どんすけが、鎌倉だけは 「こんなところに住みたいなあ!」という。 「井沢! 今なら、この家を、公示価格の2倍で売ってあげるよ!」 「金額増えてるじゃないッすか!」 鎌倉用のゲーム・キューブを設置したあとは、井沢どんすけは待ちきれ ずに『桃太郎電鉄11(仮)』の最新テスト・ロムをPS2に差し込む。 「うあああああっ! キングボンビーにこんな演出加わったんですかあ! すごいなあ!」 「いいだろ、いいだろ!」 「あれ? あれ? ××××××××(ゲスト怪獣)が尻尾を振る度に、 地面が揺れてませんか?」 「おっとっと。井沢くん! 秘密厳守なんだから、尻尾とか、2ちゃんね るが喜ぶような単語を、言わないように!」 「えへえへえへっ。さくまサンも言ってるじゃないですかあ!」 「はっはっは。どうも私は奥歯に物が挟まったような言い方が嫌いでなあ。 見せたがりがクリエイターになるものだから、本当はこの画面を今すぐに でも公開したいよ!」 「これは、早く公開したいですよね〜!」 「井沢! 今のところ、『桃太郎電鉄X(ばってん)』と比べてどうだ?」 「断然、こっちですよ! 比べ物にならないですよ!」 「へ〜〜〜! そんなにいいか?」 「段違いですよ! グラフィックの演出がまったく違いますからねえ!」 井沢どんすけという男は、ほとんどお世辞が言えない。言えないどころ か、私が作った作品であろうと、出来が悪ければ、ボロカスに言ったあげ く、さっさと帰ってしまうようなやつだから、この「段違いですよ!」は、 正直うれしい。 午後3時。井沢どんすけと、江ノ電で、稲村ガ崎まで。 お肉の「稲村亭」で、焼き豚を買う。 このお店は、江ノ電の線路沿いにあるお店で、昨年二度ほど買って、そ の味のよさにほれ込んでしまったのだ。明日、鎌倉に、太りたい魔人の柴 尾英令くんが、来るので、この豚肉を食べていただいて、身も心も焼き豚 になっていただこうという趣向だ。 午後4時。再び、長谷駅に戻り、半年振りぐらいで、喫茶店「カフェ・ アンティーク1959」へ。 「あっ。おひさしぶりですね〜。お仕事が忙しかったんですかあ?」と、 ご主人。 ひさしぶりに飲む、七里ガ浜ロースト・フレンチ。コーヒーが美味しい。 午後5時。鎌倉長谷の家に戻り、井沢どんすけに、新作ゲームをプレイ してもらう。勉強会だ。 いきなり、最初のゲームに、井沢どんすけ、大いに憤慨す。 「これはもう! 名前入力の段階で、終ってますよ! 何ですか、この家 系図って! 意味がわかんない! スイッチ入れてすぐ、ゲームに入れな いようなゲームはダメですよ!」 それでも、どこまで井沢どんすけがガマンできるか試してみようと、次 のゲームを与えずに、観察。 30分経過…。 「ふわわわわ〜っ!」 井沢どんすけは、アクビをしていた。 むごい男だ。私も井沢どんすけにあくびをかかれないようなゲームを作 り続けなければ。 午後6時。長谷駅の北にあるスペイン料理の「パラドール・デ・かまく ら」へ。 「あっ。おひさしぶりです!」 このお店も、半年以上振りなのに、私のことを覚えていてくれる。いい 町だ。 「いつもの生しらすのスパゲティ、ありますよ!」 バレてる。このスパゲティを食べに来たのだ。 「生しらすのスパゲティをふたつ、お願いします!」 私は、そんなにこのお店に何回も来たわけだはない。なのに、顔を覚え ていて、何を好きだったかを覚えている。立派なお店だ。 そういえば、昨夜、すぎやまこういち先生ご夫妻とごいっしょさせてい ただいた、元正月屋吉兆の料理長さんのお店「櫻川」で、私は初めて行っ たのに、料理から、山椒がハズされていて、アワビが出たときに、うちの 娘には、アワビの代わりのお魚が出た。うちの娘が貝類が苦手なのを覚え ていたのだ。新宿伊勢丹の「正月屋吉兆」によく行っていたとき、私たち 家族は、料理長さんと顔を合わせてはいないのだ。なのに、私たちの好き 嫌いを覚えている。 これが、超一流のお店なのだ。 学ばなければ。 午後7時。鎌倉長谷の家に戻る。 「井沢くん! 私はしばらく大事なTV番組を見ないといけないから、そ の間、『巨人のドシン』をやっていていいよ!」 井沢どんすけは、『巨人のドシン』が好きなようだ。 私の大事なTV番組は、あっというまに、どうでもいい番組になってい た。 0対6。横浜ベイスターズ対巨人戦。 何で私がリアルタイムで見ると、ぼろ負けなのだ。…って言っても、勝 率3割を切っているチームなのだから、最低4回続けて見ないかぎり、勝 利の瞬間は見れないということだ。 午後10時。さて、このあとまた井沢どんすけに、いろいろゲームをプ レイしてもらうことにしよう。
●5月18日(土)午後7時開演 浜離宮朝日ホール(築地)全席指定6000円 「アマデウス・アンサンブル東京--モーツァルトを弾くよろこび、聴くたのしみ--」 コンサートマスター:朝枝信彦 ファゴット独奏 岡崎耕治 ※業界の方で鑑賞希望の方は、うちの嫁まで、5月8日(水)までにご連絡ください。 メールはこちら→sakumacb@za2.so-net.ne.jp |
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