4月9日(火) 午後12時。嫁と、麻布十番の「たき下」へ。 私はカジキの照り焼き、嫁はサンマの塩焼き定食。焼き魚のお店というと「たぬき」が我が家の定番なんだけど、どうも 「たぬき」は2軍落ちで、「たき下」が1軍定着になりそうだ。 「たぬき」の味はいいんだけど、接客がね。接客が悪いわけではないのだ が、接客をしようという姿勢が無いのがね〜。 午後1時。青山骨董通りをちょっと入った「書斎館」へ。 ここは珍しい万年筆専門店だ。 骨董品屋の隅っこにちょっと万年筆が置いてあるというのではなく、メ インが万年筆。もちろんビンテージ物の数10万円もする万年筆から、最 新だけど、ゴージャスなものまで、たくさん。 2万5000円のシャープペンシルを非常に気に入るが、こんな値段の 高いシャーペンつかったら、緊張してアイデアが出なくなりそうだ。私に はやっぱり横浜ベイスターズ・シャーペンがお似合いだ。 でも、見る分にはすごく心休まる、おしゃれなギャラリーだ。 骨董品の展示の仕方が、美しい。 喫茶スペースもあるので、コーヒーを飲んで行く。 午後2時30分。帰宅。 『桃太郎電鉄11(仮)』の仕様書の手直し作業。ちょっと疲れが出て来て いるので、不調なり。 調子の悪いときには、寝るにかぎる。 本を読みながら、うとうと。 ZZZ……。 ん? んん? 何やら音が…。 携帯電話が鳴っているようだ。私の携帯電話は、言わずと知れた横浜ベ イスターズの応援歌が入っている。でもメロディがもう後半だ。ってこと は、けっこう鳴り続けているってことか。ああ…。早く、携帯を取らなけ れば…。ああ…。どっこいしょ。ピタッ。あっ。止まってしまった。 再び、うとうと…。 あれ? 今度は自宅の電話が鳴っているぞ。 眠くて、身体が重い…。 よいしょ。「はい! もしもし…」。あれ? ちょうど切れた。 ふうっ。何か間が悪いなあ。 しばらくして、嫁からメール。「柴尾くんが電話ほしいって」。 おお! さっきからの電話は柴尾英令くんだったか。 柴尾英令くんと、電話で『桃太郎電鉄11(仮)』の打ち合わせ。 今回から、札幌スタッフとのやりとりは、サーバ上に仕様書を載せても らって、質問などもしっかり残すようにしている。 でも、私とか、土居ちゃん(土居孝幸)は、まだこのサーバ上のやりと りが不慣れなのと、コンピュータの専門用語やニュアンスがよくわからな いので、柴尾英令くんに通訳してもらいながら、えっちらおっちらやって いる。TVのアビバのCMで、ガッツ石松さんがコンピュータに対して間 抜けな態度を取るという役を演じているが、心の底からは笑えない。 でも、こういう風に、すべてのやりとりを残すって、いいことだねえ。 仕事の失敗の80〜90%は、「言った、言わない!」だからね。 午後6時。プロスペックの江口貴博(えぐち・たかひろ)くんが来る。 きょうはお仕事の打ち合わせではない。江口貴博くんは、つい最近、結 婚したのだ。しかも国際結婚で、奥さんは中国の女性なのだ。 中国の女性に、日本美人という言い方がふさわしいのか、私は知らない のだが、古き良き時代の大和撫子のような奥さんだ。 思わず、ほとんど開口一番で「江口くんのどこがよかったの?」と聞い てしまった。はっはっは。ちょっと質問が早すぎた。 お名前も、「梅」と書いて、「梅(メイ)」さんというそうだ。 美しい名前だよねえ。 午後6時30分。というわけで、奥さんのお披露目という錦の御旗が立 ったので、美味しいものを食べようと、青山「穂積」へ。 あれ? 何でいつのまにか、娘がおるんじゃ。高校が始まったから、ま たご飯のときの登場回数が減ると思ったのに。なぜに「穂積」のときに! って、このパターンは、昔から、ずっとであった。 しかし、奥さんも緊張して、無口になっているようだけど、私も日本の ことなら、地理と歴史は何でも来いなんだけど、海外のことは、全然知識 がない。何を話していいのかわかない。日本語が堪能だということを聞い ているのに、こっちがゆっくり日本語をしゃべってしまうのは、なぜなん でしょうねえ! それでも、中国では山口百恵さんは人気があるという話やら、上海の大 都市ぶりを教えてもらう。上海には行きたいのよ。あの明治維新のとき、 高杉晋作も行っているのだから、日本史の範囲内なのよ。21世紀は間違 いなく、中国の時代だしねえ。 そんな話をしているうちに、なんと! すぎやまこういち先生ご夫妻か ら電話が入って、「穂積」にいるなら、そっちに行くとの連絡が。 期せずして、すぎやまこういち先生ご夫妻とお会いできることになって しまった。ちょうど、私は明日から、来週の月曜日ぐらいまで旅行なので、 グッド・タイミング。四国から帰って、一度もお会いできずにまた旅に出 てしまうのが、ちょっと心残りだった。 おかげで、「穂積」のカウンターに、うちの家族3人、江口くん夫婦、 すぎやまこういち先生ご夫妻と並んで、食事。 最後に「穂積」名物の葛きりが出ると、江口くんが「あっ! これが有 名な葛きりですか?」と叫ぶ。この日記で、いつもこのお店の葛きりのこ とばかり書いて来たからねえ。 ところが、この「葛きり」の「葛」という漢字について、どういう字だ ったか、論争になる。全員がほぼ「葛」という字を知っていたのだが、中 に入る字が「メ」だったか「ヒ」だったかわからなくなる。「人」って書 くのもなかったっけ? 鎌倉の「段蔓(だんかずら)」は「蔓(かずら)」で、似ているようで、 全然違う。「蔦(つた)」という字も似ているようで違う。みんな最近、 ワープロが漢字を正しく出してくれので、いざ筆記しようと思うと、細部 がわからなくなる。 ちなみに、中国も漢字の画数を減らして、簡略化したので、江口くんの 奥さんも古い中国語は、全然わからなくなっているそうだ。 けっきょく、葛きりという字は、携帯電話で調べて、「葛(くず)」と 確認できたのだが、「葛飾区」の「葛(かつ)」が、「葛(くず)」とお なじ文字というのは、意外な気がしない? 漢字って、疑いだすと、きりがないよね。 午後9時。帰宅。 明日からの旅行の仕度。VAIOのデータを、ハードディスクに保管。 忘れちゃいけない、携帯電話の充電コード。マイ枕。 そうだ。VAIOから、LANカードを抜いて、PHSカードを差し込 まないとなあ。今回の旅行から、ハードディスク・カードも携帯する。コ ンピュータ用品がどんどん増えて来ている。用心が美徳の血液A型として、 さらにメモリースティックも持って行く。 しつこいくらい、まめでしょ。 なのに、今夜のこの時点で、まだ明日の宿泊地が、京都なのか、岡山な のか、広島なのかも決まっていない。明後日の宿泊地は決まっているので、 そこまでどのコースで行くのかは、まったく未定。本当に『桃太郎電鉄』 の経路選びみたいだ。4月だから、まだ赤マスに止まると、マイナスがけ っこう大きいぞ!みたいな気分だ。 まあ、とにかく2〜3日、日記の更新は停まります。 それではまた!
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