3月21日(木)

 4月から、全国の小中学校が、土日完全休日になるらしい。
 たった1日減るだけで、PTAや教育ママたちが、目くじらを立ててい
るとか。
 TVに登場する昨今の頭の悪そうな若者たちを見るにつけ、別に週に1
日授業が減ったところで、何の影響もないだろうにとおもう。
 そんなヒマがあったら、もっと授業を減らして、公衆マナーとか、敬語
のつかい方を覚えさせたほうが、社会に出てから役に立つはずだ。
 授業なんて、午前中だけでじゅうぶんだとおもう。
 空いた時間で、勉強したいやつは、勉強すればいいし、映画を年間30
0本見るやつもいれば、岩をじっと見つけているやついたほうが、よっぽ
ど個性的な人間を生むことができるとおもう。

 午前10時30分。嫁と、高円寺の整体さんへ。
 整体のお兄ちゃんの花粉症がひどくて、ズーコ、ズーコ、まるでダース
ベーダー状態。苦しそうだ。どっちが患者だかわからない。

 私と嫁の次の患者さんが、なんと日本ウエルター級8位のボクサー・日
高和彦くんだった。
「あ、さくまサンじゃないですか! おひさしぶりです!」
「ちょうど今から、こっちは佐藤志靖さんの美容室に行くんだよ!」
「あれ〜、ホントですか! すごい繋がり方ですよね!」

 午後1時。先日、新宿歌舞伎町に「あごだし醤油ラーメン」の看板を見
つけたので、行ってみる。西武新宿駅のすぐ近く。
「あごや」というお店で、まだオープンしたばかりのようで、現在割り引
き期間中。特製ら〜めん800円が、今なら600円!
 結果から先に書くと、かなり美味しい!
 スープも、あご(飛び魚)の味がしっかり出ていたし、分厚いチャーシ ューが抜群にうまい。煮玉子の味もいい。嫁がトッピングしたワンタンな ど、具だくさんで、ぷりぷり。  味だけなら「ひさびさに美味しいお店を見つけたよ!」と快哉を叫ぶと ころなのだが…。  困ったことに、このお店、店内に音楽が流れていないのだ。  まるで『桃太郎電鉄』で、貧乏神が「おや?」と、無音になる状態なの だ。  だから、どうしてもお店の人の声も小さくなってしまうし、お客さんも 黙ってしまう。これがまわりが静かな場所なら、それはそれで静寂を楽し めるのかもしれないが、何たって歌舞伎町だ。外からパチンコのチ〜ン、 ジャラジャラがくっきり聞こえてくる。  店員も、小柳ルミ子と別れた旦那が、ヒゲぼうぼうになった感じで、実 にわびしいのだ。つねに無言で、暗い。  こういうお店にかぎって、壁に「相田みつを」みたいな言葉がかかって いたりする。案の定あった。相田みつをではなかったが。    「つらい時ほど     あかるく生きたい     くるしい時ほど     笑顔で生きよう」  この言葉どおりのお店になってほしいものだ。  味は非常にいいので、音楽を流すだけでも、かなり混むお店になると思 う。  それと、「あごだし醤油らーめん」の解説を壁に貼らなきゃ。  私だったら「長崎あごだし醤油らーめん」と看板に入れるなあ。  いや、東京なんだから「長崎飛び魚らーめん」のほうが「えっ? 何そ れ?」と話題を集めると思うなあ。  帰り道、風が強くて、新宿から乗ったタクシーが、横転するかと思った ほど。春一番どころじゃないね、この突風は。南極の氷棚が溶けてしまっ たようだけど、やっぱり異常気象なんじゃないの?  小松左京さんの『日本沈没』の小説のなかにいるような気分だ。  午後2時。佐藤志靖さんの美容室『レ・ザンジュ』へ。    午後4時。帰宅。  映画『A.I.』を見始めるが、整体での治療と、美容室で入念にマッ サージしてもらったおかげで、身体はほとんどプール帰りのようにけだる い状態。  15分ほどで、一度停止して、仮眠。  午後7時。家族3人で、新宿伊勢丹デパート7Fの「正月屋吉兆」へ。  娘が昨日、中学校の卒業式なので、卒業祝い。  恐ろしいことに、娘は中学卒業祝いに、正月屋吉兆。高校合格祝いに、 京都「M」。高校入学式祝いに「プティ・ポワン」と、来日アーティスト のように、豪華な会場を勝手に選んでいるようである。  恐ろしい外タレである。  午後9時30分。帰宅。  たぶん、『A.I.』の続きを観るはず。いや、やっぱりきょうも仕事 をしてしまいそうだ。美容室でまとまったアイデアを忘れないうちに、書 き終えてしまいたい。
 

-(c)2002/SAKUMA-