３月８日（金）

　しかしまあ、この３日間、本当によく働いたもんだ。
　時間も長かったけど、集中力もすごかった。
　頭の芯まで、疲れまくった。

　おかげで、３連戦の重要会議が終ったとたん、風邪を引きそうな徴候。
　目から上だけ、風邪状態に入っていて、もうすぐ鼻の下まで来ちゃいそ
うな予感というか、ムズムズした気分。
　こういうときってあるでしょ？
　昨夜は気を緩めないようにして寝たけど、朝起きてみると、やっぱり首
の皮一枚で、風邪と戦いっている状態。危ない、危ない！
　ちょっとでも気を緩めると、病に伏せってしまいそうだよ〜！

　午前１１時３０分。嫁と、新宿の高島屋５Ｆ「タカノフルーツパーラー」
へ。
　私は疲れているので、フルーツサンドを注文。
　甘いものが食べた〜い！
　でもいざ届くと、嫁のクラブハウスサンドばかり、パクつく。

　食後、１３Ｆの「ベスト電器」へ。
　いくつかコンピュータ・ソフトなど抱えて、レジに行くと、接客態度の
悪い店員だったので、買うのをやめて帰る。
　最近、接客態度の悪いお店では、絶対買い物をしないことを励行してい
る。

　午後１時。帰宅。
　ＷＥＢデザイナーの菅沼真理（通称：すがねまチャン）さんが来る。
きょうは「無線ＬＡＮ」の工事をしに来てくれたのだ。
といっても、すがねまチャンは、東急ケーブルの人じゃないんだよって、
ほとんどの人が誤解しないようなことを、ギャグにしてみた。
　私なんか、「無線ＬＡＮ」と言われただけで、「無精卵・光」とか思い
ついてしまうよ。それは「ヨード卵・光」の間違いであった。

　でも、すごいよ。すがねまチャンってば！　
　ｉブックの後ろを、パカッと開けて、シャカシャカッと、何をしてるか
わからないんだけど、ああだこうだしているうちに、ｉブックを「無線Ｌ
ＡＮ」にしてくれた…そうだ。そうだよね？
　電気屋さんみたいだよ！　
　でも、ＶＡＩＯのほうは、パカッと開けなかったのは、何故なんだろな
あ。

　だいたい「無線ＬＡＮ」の工事自体、何をしてるのかわかってないんだ
な、私は。わっはっはっは。

　えっ！？　２階でつかっているケーブルの電波を、１階に飛ばすので、
いちいちダイアル・アップしなくて…、ダイアル・アップって何？　トラ
ンシーバーのようなもので、ＰＨＳカードをつかわなくても、アンテナで
…、って、アンテナはどこよ？　えっ、これなの？　これって、ＰＨＳカ
ードとおなじ格好しているじゃない！　アンテナって言ったら、宇宙人の
頭に生えているか、ラジオから伸びている棒状のものでしょ。

　はいっ。わからないから、ギャグを言っているだけでやんす。
　おとなしく、ＴＶ見てます。はい。
　　　
　ほい？　完成したって？　へ〜〜〜！
「で、どこがどう変わったの？」
「ＰＨＳカードで、インターネットを見るのが、１００倍くらい速くなる
んですよ！」
「ええ〜〜〜っ！　それは便利じゃないかあっ！」
「って、それをやりに私は来たんじゃないですかあ！　ぽくぽく（私を叩
く音）！」
「そうか。そうか。すまん！　すまん！　それじゃ、この世でいちばんホ
ームページが重いと評判のいしかわじゅんサンのところを覗いてみること
にしよう！　ソネットを立ち上げて…」
「さくまサン！　ソネットは入りません！　ネットスケープをクリックし
てください！」
「ふーーーん？　何だかわからないけど、ひとつボタンを押すのが減るっ
てのは、せっかち大魔王の私には、うれしいことだな…ほうほう。ぎゃ〜
〜〜！　速い！　速い！　速い！　ものすごい速さだッ！」
「でしょう！」と、喜ぶ、すがねまチャン。
「ってことは、このカードを旅先に持って行けば、楽チンにホームページ
を…」
「さくまサン！　全然違う！」
「え！？」
「無線ＬＡＮは、家庭内だけですよ！　旅先には、ＰＨＳカードを持って
行ってください！」
「そうか。そんなこと言っていたな！　ふむふむ（生返事）…」
　よくわからないけど、我が家のＯＡ化が進んだ…と思う。
　
　午後６時。私、嫁、すがねまチャンの３人で、焼肉の「第一神宮」へ。
　風邪の引きかけのときに、ここのお肉とニンニクを食べると、風邪を引
かなくてすむので、縁起担ぎに。

　あいかわらず、美味しいですなあ。
　ニンニクがほくほく、おイモのように美味しい。

　午後７時。帰宅。
　まだ、すがねまチャンの「無線ＬＡＮ」作業は続いているようだ。
　何かのダウンロードに時間がかかっているらしい。
　でも、家にいながらにしてソフトが手に入ってしまうのだから、概念変
わっちゃうよなあ。いつも今のこの世の中を、漫画の神様・手塚治虫さん
が見たら、何というだろうとおもってしまう。
　どう対処して、漫画のなかに取り込んで行っただろう。
　手塚治虫さんという人が、クリエイターたちの羅針盤だったことに、い
まさら気づく。

　３日間連続のハドソン会議でたくさん出た宿題を、少しずつ片付けて行
く。
　相当多いなあ、こりゃあ。
　でも、３日間札幌のスタッフが、真剣に私の仕様書を考えに考え抜いて
きてくれたのだから、答えないわけにはいかない。
　もはや、この年齢だ。「打てば響く」ではなく、「打たれたら、大いに
響く」で行きたい。