2月19日(火) 午前6時。朝っぱらから、ラーメンの原稿を書いたせいで、お腹が減っ て気持ち悪くなる。iモード・ゲームの毎月エッセイ『iさくまにあ』の 『さくま式西遊記』は、久留米ラーメンについてだ。 きゅ〜〜〜っ! 腹減った! 午前10時30分。嫁と、銀座の「渡辺内科クリニック」へ。 ブッシュ大統領が、ちょうど国会議事堂に入ったところを、またしても 私が乗ったタクシーが通りがかる。入った直後なので、大渋滞には巻き込 まれなかった。検問はやっていたけど。 2日続けて、ブッシュさんとニアミス。 きょうの「渡辺内科クリニック」さんは、患者さんだらけ。冬ですなあ。 本日の血圧、134―82。 絶好調である。 ストレスが大敵ですな、血圧は、 午前11時30分。「煙事(えんじ)」で、ナスとひき肉のカレー。 ここのカレーは、甘辛くて、美味しい。 午後12時30分。帰宅。 午後1時。土居ちゃん(土居孝幸)、柴尾英令くん、井沢どんすけが到 着。 きょうは、井沢どんすけに特殊技能を大いに発揮してもらう。 『桃太郎電鉄11(仮)』の重要キャラのデザインを、井沢どんすけに見 せて、どのデザインがいいかを決めてもらうのだ。 とにかく、この敵に回すと恐いが、味方にするともっと恐い男・井沢ど んすけは、視聴率男なのだ。この男が見るTVは、20%を突破する。し かもブームの直前にそのTV番組を好きになる見る。しかし、その番組が、 少しつまらくなり始めた頃には、さっさと見切りをつけて、もう見ていな い。 そういう男なのだ。 だから、以前『ジャンプ放送局』のときでも、井沢どんすけに新しい投 稿コーナーのアイデアを見せて、反応のよかったものだけ、採用した。し かも井沢どんすけがいい反応を示さなかったものは、すべて短命に終った のだから、恐ろしい。 その井沢どんすけが、『桃太郎電鉄』シリーズで、最高に激しく反応し たのが、キングボンビーのときだったというだけで、その恐ろしさがわか ってもらえると思う。 さて、本日、土居ちゃん(土居孝幸)が、井沢どんすけに見せたデザイ ンは、こっちの望んだ以上のものだった。 「えへえへえへっ。こ、これですか! おかしい! うひゃひゃひゃひゃッ!」 「ほんとに、これですか? こいつ、お尻から、××××出てますよ! えへえへえへっ!」 「で、で、でか〜〜〜い! ×××・××××が、むちゃくちゃ、でかい! これ、ゲーム画面上での大きさですか? ほんとに! これは、すごい!」 どこに反応したか、具体的に書けないのが、残念である。 『桃太郎電鉄11(仮)』の目玉は、まんまと井沢どんすけの心を捕らえた。 ところが、その後いくつかいろんなデザインを見せたあと、ウインドウ・ デザインになったら、ひっかかった。 Aタイプと、Bタイプ、どちらがいいかというときに、井沢どんすけが 迷った。 その迷いの根拠を、井沢どんすけは説明できない。 なにしろ井沢どんすけは本能で嗅ぎ取るものだから、その「なぜ」を私 たちが解読しなければならない。 これが、つらい。いまもまだわからない。 でも、間違いなく、井沢どんすけが気になった部分だ。何か理由がある。 午後3時。宮路一昭くんが到着。 柴尾英令くん、宮路一昭くん、井沢どんすけの3人で、『桃太郎電鉄X (ばってん)』のリプレイ。 かつて「桃鉄師範代」とまで呼ばれた宮路一昭くんが、最近まったく勝 てなくなった。「芸能人桃鉄大会」で優勝したのが、まるで嘘のようであ る。2人目の子どもも生まれて、すっかり子煩悩なお父さんになってしま ったせいか? 午後4時。ハドソンの梶野竜太郎くんが到着。 井沢どんすけは、週刊少年ジャンプ編集部へ向う。 土居ちゃん、梶野竜太郎くん、宮路一昭くんの3人で、『桃太郎電鉄X (ばってん)』の「桃鉄公式戦」を対決。ひさびさに参戦を許可してあげた土居ちゃんが、例によって、場を乱し に乱す。これだから、土居ちゃんはテスト・プレイに参加してほしくない のだ。 ぱろぷんてカードで、目的地のハワイ周辺に全員を集合させて、右往左 往! 豪速球カードを投げまくる。 目的地そっちのけで、貧乏神をなすりつけに行くことだけに、専念する。 水を得た魚のように、悪行三昧である。 けっきょく勝ったのは、梶野竜太郎くん。 またしても、宮路一昭くん3位。不調なり。 土居ちゃんは、あんなムチャクチャなやり方をしても、いつもビリには ならないから、不思議だ。 いくつか、問題点を採取。 午後6時30分。梶野竜太郎くんは、打ち合わせで新宿へ。 私、嫁、土居ちゃん、柴尾英令くん、宮路一昭くんの5人で、赤坂へ。 先日、柴尾英令くんが、元ナムコの岸本好弘(現・コーエー)さんと食 べに行って美味しかったという、ちゃんこ鍋のお店「食神(しょくじん)」へ。 これも絶品! 前菜ちゃんこ ちゃんこ鍋が煮えるまで、『桃太郎電鉄11(仮)』の打ち合わせの続 きをやっていると、元力士だという店長さんが「そのゲームの話って、桃 太郎電鉄じゃないですか? よく遊んだんですよ! ってことは、さくま サン?」と私に向って話し掛けてくるではないか! 「はい! ありがとうございます!」と、私が答えると、「いやあ! さくまサンだあ!」と握手してくる。当然のように太くて大きい手だ。 この店長さんは、元伊勢が浜部屋の清乃翔さんという力士さんで、幕下 まで進んだ人だそうだ。千葉県佐倉市の出身。長島元巨人軍監督とおなじ 出身地だ。堀越のりチャンも佐倉市。 「へ〜〜〜、さすがに元力士さんは、太っているなあ!」と、一瞬思った んだけど、この人よりも背が高くて、もっと太っている民間人を私は知っ ている!…と思った。もちろん、放送作家の福本岳史くんである。 みんなも同時に思ったらしく、「福ちゃん、って本当に太ってるんだな あ!」「お相撲さんよりも、大きいよ!」。 料理ができあがるまで、店長さんと、あれこれ『桃太郎電鉄』の会話。料理のほうは、熱心に柴尾英令くんが勧めていただけあって、本当に美 味しい。ちゃんこ鍋なのに、味噌味ではなく、塩味なのだ。 だから、あっさりとした野菜鍋のように、つるつる、するする、白菜や、 つみれや、豆腐やら、ニンジンやらが、猛スピードで、胃の中におさまっ ていく。 --食人--赤坂5-1-38 赤坂東商ビル地下 これはもはや、通常のちゃんこ鍋とは、まったく概念が違う。 「佐倉鍋」とかいって、郷土料理と言ってしまったほうが、話題になるん ではないだろうか? そのくらい独創性がある。お好みで、ニンニクを入 れることができるんだけど、もちろん、入れた。ニンニクでまた一段と味 に幅が出た。 『桃太郎電鉄』のファンの元力士さんのお店というのを抜きにしても、こ のお店のちゃんこは、美味しい。 今後、ここは何回も登場するお店になることだろう。 まずは福ちゃんを連れて行って「彼も元力士なんですよ!」というギャ グをやってみたい。 食後、喫茶店でお茶を飲んで、解散。 午後9時。帰宅。 iモード・ゲームの毎月原稿の続きを書く。
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