2月7日(木)

 春を思わせるような、ポカポカ陽気だ。
 マフラーがうっとおしい。

 午前11時。渋谷の「ブック・ファースト」1Fの「マ・メゾン」へ。
『ポポロクロイス物語』の原作者・田森庸介さんと待ち合わせ。

「田森さん、いったいの『ポポロクロイス物語』はいつ出るの〜?」
「一応ね。発表ではね。6月20日ってことになってるんだよ。あははは!」
「前の作品から、長いですよねえ!」
「う〜ん。もう3年になるかなあ。あははは!」
「大丈夫なんですか?」
「いやね。技術的にはすごいんだよ! ほら。さくまクンが今度の『桃鉄』
でやろうとしている、(ピーッ! 自主規制音)なんか、うちは3年前か
らやってるからね!」
「でも、発売されなきゃ、お客さんには早いも遅いもわからないよ!」
「う〜ん。そうなんだよねえ! でもねえ。なめらかな表現でねえ…」
「田森さん、出なければね! うちは早いから、田森さんより先に出ちゃ
うかもしれないよ〜!」
「ううっ!」
 と言ったところで、うちの嫁が到着。
「何? 田森さんをいじめてるの?」
「いや。あんまり『ポポロクロイス物語』の新作が出ないから、ちょっと、
うんと、たっぷり、いじめてたところ!」

 しばらくして、霊能者兼漫画家の岩崎摂さん、到着。
「さくまサン、携帯メールが送れないよ!」
「はい!」と言って、私は携帯を嫁に渡す。
「何それ! 何も言わず携帯電話を嫁に渡すだけなの?」
「まだ私はメールアドレスを入力できない!」

 おっと。ここで突然、業務連絡!
「読売広告の岩崎誠〜! 先日の打ち合わせの件、田森庸介さんはOKだ
そうですよ〜!」
 ふふふ。仕事の話もしてるんだよ。3分間ぐらい。ははは。古くからの
知り合いは打ち合わせが楽でね。ほとんど事後承諾なんだけど。

 さらに、渋谷だって〜のに、麻布十番の主・WEBデザイナーの菅沼真
理(通称:すがねまチャン)さんが到着。
 
 何だかミックスジュースのようなメンバーが5人揃ったところで、近く
の「上海ヌードル」へ。
 全員、中華幕の内弁当を食べてあげく、田森庸介さんにおごってもらう。
 食後、喫茶店で、お互いの近況をあれこれ、それこれ。  すがねまチャンの「フットバス」と「吹っ飛ばす!」というだじゃれに 笑う。昔はだじゃれを言える女性って皆無だった。時代が変わったのか、 すがねまチャンがおやじギャルなのか、どっちなのだろう。あっ。「こう いうだじゃれを言ったとか日記に書かないで〜! き〜〜〜!」って言わ れてたんだ。 「謝罪します!」  はっはっは。最近、「謝罪します!」っていってとぼけてしまうのが、 逆説的に流行っているのですよ。郵便番号150近辺だけで。  午後3時。私だけ自宅に戻って、お仕事。  昨日読んだ資料集が、まるで宝島で財宝の箱を開けたように、たくさん 収穫があったので、それをまとめる作業。  午後4時30分。柴尾英令くんが到着。嫁も帰って来た。  昨日、一昨日と、柴尾英令くんは、土居ちゃん(土居孝幸)と札幌のハ ドソンまで打ち合わせに行って来てくれた。私が飛行機に乗れないからね。
 なんと! 柴尾英令くんは、『桃太郎電鉄11(仮)』のMAPロムを 持って来てくれた。  むむむっ。こういう積極的なアプローチに作家という種族は単純に弱い ものだ。  ほう。文字がクリアになっていていいなあ。  文筆業としては、文字が鮮明になって、読みやすくなるのは、うれしい ことだ。  ほうほう。MAPもなかなかおもしろいな。  へ〜、文字フォントが…、おっとっと。これ以上の会話は、ひ・み・つ。  午後6時30分。土居ちゃん(土居孝幸)も到着して、近所の「樋口」 へ。  前回に続いて、「樋口」の料理がやけに美味しくなっている。  波に乗ってるなあという気がする。  最後の葛きりまで、全部むむむっむま〜い! むま〜い!    午後9時。家に戻って、『桃太郎電鉄11(仮)』の打ち合わせ。  イベントの細かい部分の打ち合わせをする。
 今回時間が無いので、『桃太郎電鉄11(仮)』には、ゲスト怪獣を出 すことができないと思っていたけど、ストックされている怪獣のうち、 1体をうまく改造すれば、つかえそうなので、検討を始める。  かなりいいアイデアのタネを、柴尾英令くんがくれたので、出してみて もいいかなと乗り気になる。単純なものだ。  ハドソンのスタッフが、前向きなら、こういう風に新しいアイデアを出 すのを惜しいと思わない。  午後11時。次回までの宿題を決めて、散会。    ゲスト怪獣について、あれこれ考え始める。  アイデアを練るために、電車に乗りたくなって来たなあ…。口実…。口実…。
 

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