11月26日(月)

 午前11時30分。嫁と、新宿の「桂花(けいか)ラーメン」へ。
 食後、嫁は銀行へ。私は、カメラのさくらや、紀伊国屋書店、ビデオ屋
さんへ。
『ダークエンジェル』の続編を購入。何だかんだ言いながら、やっぱり
『ダークエンジェル』は傑作だよ。

 午後1時。自宅にて、『桃太郎電鉄』会議。
 メンバーは、ハドソンの中本伸一副社長、三上寛幸役員、梶野竜太郎く
ん。土居ちゃん(土居孝幸)、柴尾英令くん。

 いやあ! 喉もと過ぎれば熱さ忘れるハドソンの体質がもろに出たよう
な会議であった。私を休ませてくれるという発想は、ハドソンには無いみ
たいだ。江戸時代の農民じゃないんだからさあ。困ったもんだねえ。

 午後5時。土居ちゃんが風邪気味で早く帰ってしまったので、柴尾英令
くんと私と嫁の3人で、麻布十番の洋食屋さん「EDOYA(えどや)」へ。
 このお店には、前にも柴尾英令くんといっしょに来たと思い込んでいた
ら、柴尾英令くんはこのお店は初めてだったそうだ。
「だったら、感動するよ」という間もなく、柴尾英令くんの大きな目がう
っとり。
「おいしいですね〜!」
 柴尾英令くんは、大人の味のハンバーグライス。
 私はころも、しゃっきりのメンチカツレツ。
 嫁は、ベーコン巻きのカキ。
「デザートにブラマンジェはどうだね?」
「何ですか、それは!」
「ふっふっふ。柴尾英令くんが私の代わりにいっぱい働きたくなる魔法の
食べ物だ!」

 ブランマンジェが、柴尾英令くんの目の前に。
 ひとくち口に含む。
「何ですか、これはっ!!!」
「そうだろ、そうだろ! ほ〜ら、これが食べたければ、働け! 働け! 
ピシッピシッ! ピシッピシッ!」
「さくまサン、言っておきますが、このぐらいの食べ物を食べられるぐら
いの財力はありますよ!」
「そりゃ、そうだ。でも柴尾くん、いくらお金があっても、美味しいもの
を食べられる場所は、どこだか、わからんもんだろう、え〜! だから、
働け! え〜〜〜い、働け!」
「さくまサン、それもさくまサンの日記を毎日読んでいれば、どこのお店
が美味しいかわかっちゃいますよ!」
「う〜ん、困ったなあ。手札が無くなって来た。何でもいいから、働け〜! 
頼む〜、働いてくれ〜!」
  
 午後6時30分。帰宅後、柴尾英令くんと、きょうの会議の対策を練る。
 きついよなあ。毎年、毎年、ゲーム作るの。
 この15年間で、30数本作ってしまった実績が、悪い方向に向わせて
いるよなあ。私はそこまで超人じゃないよ。すぐ忘れられちゃうけど、
いまも私は一応、重病人なのよ。
 勝手に『桃太郎電鉄』作られてしまうのも、嫌だから、作るはめになる
んだけど、こういうゲーム作り方はいかんよ。ほんと。

 午後9時。すぎやまこういち先生ご夫妻が、いらっしゃった。
 秋の松茸ツアーのときに、すぎやまこういち先生から、日本カジノ学会
の話は聞いていたけど、きょうはそのことについて、もう少し深くお聞き
する。
 とくに、この日本カジノ学会については、柴尾英令くんが非常に興味を
持っていたので、ちょうどよかった。
「日本にカジノを」という主旨なんだけど、私はカジノはやらないかもし
れないけど、カジノを作ることには、賛成だ。
 庶民にとっては、夢を見ることができるわけだし、カジノが外貨を稼い
でもくれる。その外貨が、日本の赤字を減らせてくれるなら、いうことな
い。

 このあと、すぎやまこういち先生に『桃太郎電鉄X(ばってん)〜九州
編もあるばい〜』の音楽を聴いていただき、有意義なアドバイスをいただ
く。宮路一昭くん、また君の参考になるご意見をいただいちゃったよ。今
度会うときに、教えてあげるね。正しく伝えられるか、不安だけど。はっ
はっは。まったく反対のこと言っちゃったりして。

 続いて、うちの娘はなんと、すぎやまこういち先生の解説付きで、
『ドラゴンクエストIV』をプレイ。なんて贅沢な娘なんだ。
 しかし、何であんなにいい音色のトランペットが鳴るんだろうなあ。ホ
ルンの音が上品だよなあ。PS1の音とは思えない。
 すぎやまこういち先生の奥様から、私はプレゼントをいただいてしまった。  富有柿(ふゆうがき)。ふっふっふ。にまにまにま…。  昨日、ヤサカタクシーの宮本さんからいただた柿をすべて食べ尽くして しまったばかりだったので、うれしいったら、ありゃしない。毎日、柿が 食べられるなんて、こんなうれしいことはない。  いやあ。日記で、柿が好き! 柿が好き!と、何度も書いてみるもんだ なあ。  午後11時。すぎやまこういち先生ご夫妻が帰られる。  柴尾英令くんもほどなく帰る。  平凡な夜で終るはずだったのが、すぎやまこういち先生ご夫妻の来訪で、 なんともゴージャス・ナイトになってしまった。
 

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