11月9日(金)

 NHK大河ドラマ『草燃える』を見ている。
 でも、どうにも鎌倉時代が好きになれない。

 謀略。
 仲間割れ。
 裏切り。
 血で血を洗う争い。
 だまし討ち。

 悪事の限りを尽くしていて、胸糞が悪くなる。
 どうして鎌倉時代は陰湿なんだろう。
 鎌倉武士のどこが、質実剛健なんだろう。
 戦国時代が好きで、明治維新も好きで、最近江戸時代も好きになって来て
いるけど、どうにも鎌倉時代になると、暗い気分になる。
 この嫌い様は、自分でもなぜだろうと思うくらいだ。何か幼年期のトラウ
マでもあるのだろうか。
 せっかく鎌倉という町を好きになって来ているのに、鎌倉の歴史を好きに
なれそうもない。

 朝から雨。どこにも出て行く気になれない。
 ずっとビデオを見続ける。

 午後3時。『草燃える』総集編全5巻を見終わる。
 やっぱり後味が悪い。

 口直しに『恋におちたジョージ・ルーカス』を見る。
 馬鹿馬鹿しい。
 アホらしい。
 くだらない。 
『スター・ウォーズ』の監督の自伝をパロディにしたというのだが、本編が
わずか9分間。メイキング・ビデオのほうが20分間。おまけに特典映像を
見るのに、パスワードが必要。そのパスワードも「THX????」。
「????」は1138。ジョージ・ルーカス監督の初期作品の題名を入れ
ないといけない懲り様だ。
 嘘か本当か、この映画を見たスピルバーグとジョージ・ルーカスが絶賛し
たという。いずれにしてもこういう悪ふざけギャグ映画は大好きだ。
『お笑い鎌倉時代』という小説でも書こうかな。
 でないと、本気で鎌倉時代が嫌いになりそうだ。

 午後6時。雨が降りやまない。
 夕方、ちょっと仮眠したときに、風邪を引きかけた。
 外に出るのがおっくう。
 ふと、四谷の欧風カレーのお店「オーベルジーヌ」が出前の圏内だといっ
てくれたことを思い出し、ダメもとで電話。
 うひょ〜! まんまと届けてくれた。シーフードミックス・カレー。ジャ
ガイモ付きだ。
 まさか我が家のお勧め料理店のメニューが、ケータリングできるなんて。
 この出前は病みつきになりそうだ。

 食後、今度は1953年の名作映画『終着駅』を見る。
 何しろ、私が1歳のときの映画だ。
 名作映画というのは、画面から目をそらさせない魔法の力を持っているね。
 それはいったい何だろう?
 たいして本編に関係ないシーンでも、中だるみを感じさせない。

 あとは仕事用の資料の海に埋没する。
 ずぶずぶずぶ…。
 かなり深い。
 

-(c)2001/SAKUMA-