10月17日(水)

 午前10時30分。嫁と、高円寺の整体さんへ。
 左手の親指がかなり動くようになった。
 実はあの松本城の登城以来なのだ。人間死ぬような苦しみを味合わないと
進歩しないってことですかいな。

 午後12時30分。整体のお兄ちゃんに教えてもらった高円寺北口のラー
メン屋さん「西大后(せいたいごう)」へ。
 お兄ちゃんに教えてもらっていた名前は「楊貴妃(ようきひ)」であった。
間違え方がおもしろい。
 水餃子にタン麺。美味しいタン麺を食べながら、困ったことに気づく。
 大食漢の整体のお兄ちゃんが推薦するようなお店だ。量が多いことを推測 しておくべきだった。タン麺は食べども食べども、ちっとも減らない。先に 水餃子を食べてしまっている! く、苦しい!  午後2時。自宅にて、『桃太郎電鉄X(ばってん)〜九州編もあるばい〜』 の反省会プレイ。メンバーは、土居ちゃん(土居孝幸)、柴尾英令くん、 井沢どんすけ。 「井沢くん! どんどん不満点を言いまくってくれよ! 次の作品に生かす んだから!」 「いやあ! 変更点を言って、直らなかったところ以外はもう、全然気にな らないですねえ! おもしろいですよ〜〜〜!」 「君は文句を言いまくるから、雇ってあげてるんだから、文句出ないと、印 税をマイナスにするよ!」 「何ですか、それ?」 「マイナス10円なら、1本ゲームが売れるごとに、私に10円払うんだよ!」 「そ、そ、そんな、50万本売れたら、500万円をさくまサンに払うんで すかあっ!?」 「おお! 計算早くなったじゃないか!」 「そんなムチャを言わないでくださいよ〜!」  作者としては、井沢どんすけの不調はうれしいかぎりなのだが、次回作ま で使い物にならなくなってしまうのは、妙にもったいない。  きょうは、『桃鉄公式戦』とバラエティゲームの『北国で鬼ごっこ』の2 種類をプレイ。この『北国で鬼ごっこ』が異様に燃えるゲームなのだ。全国 編の北海道の青函トンネルと、小樽のフェリー乗り場を封鎖して、サイコロ を3個振る。いちばん小さな出目の人が鬼となって、みんなを追いかける。  ぴったり重なると、鬼は移動する。  どんなにお金をたくさん持っていようと、鬼だった期間が長くても、3年 目の3月に鬼だった人が負け!というゲーム。  最後の1年間、みんなたまったカードを駆使して、必死の攻防戦になって、 ワーワー、ギャーギャー! 悲鳴の連続になるのだ。
 ゲームをしながらも、土居ちゃん、柴尾英令くんと『桃太郎電鉄11(仮)』 の打ち合わせ。新キャラのラフをその場で、土居ちゃんに描いてもらったり、 新作カードのネーミングを考えたり、けっこう忙しい。  午後6時。柴尾英令くんは会食とかで、表参道に向う。  私、嫁、土居ちゃん、井沢どんすけの4人で、神宮前3丁目の「鶏味坐 (とりみくら)」へ。  ここでもゲームの打ち合わせをしながら、井沢どんすけが毎日テレビばか り見ているという話を聞いて、爆笑する。  32歳にもなって、20歳の頃、よくうちに出入りしていた頃の生活と ちっとも変わってないんだもん。  午後8時30分。自宅で、きょう出たアイデアをまとめる作業。  まだ発売していないゲームの次の仕様書はいつもながら妙だ。  まあ、出版業界にいた頃は、いまごろ毎日「新年あけましておめでとうご ざいます!」と書いていたものだ。11月に、来年の2月発売の原稿を書い たこともあったもんなあ!
 

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