9月21日(金) 午前9時30分。ぎょへ〜〜〜、こんな時間まで寝ていたのかあ! 京都のマンションで、すっかり寝過ごす。 とはいえ、土居ちゃん(土居孝幸)たちとの待ち合わせは、午前10時 だ。なんとか間に合うだろう。 午前10時。京都ホテルの裏の喫茶店「ALZA(あるざ)」へ。 案の定、土居ちゃんと柴尾英令くんはあとから来た。 モーニング・セットを食べながら、仕事の打ち合わせ。午後12時。河原町通りの「自遊人」へ。 このお店は、土居ちゃんと柴尾英令くんが、私の日記を読んでいて、食 べたくて仕方がないといっていた、胡麻カレーのお店。 おんや? まだお店が暗いぞ? 休業かな? 午後12時からと聞いて いたんだけどなあ。嫁が偵察に降りて行く。 「やあ、おひさしぶり。実はきょう、午後1時から営業しようと思ってい たんやけど、あんたらだから、ええわ、入って!」 常連になっておくべきである。 このお店は、生ジュースも美味しい。 4人で、スイカ・ジュース、梨ジュース、桃ジュース、ネーブル・ジュ ースを注文して、みんなでちょっとずつ飲み合う。 「おお! このスイカ・ジュースは、過去最高の味だな」 「どんな風に美味しいんですか?」と土居ちゃん。 「スイカそのものの味なんだよ!」と私。 「それじゃ、スイカじゃないですか!」 「そうか。でも過去、スイカ・ジュースといいながら、ちっともスイカの 美味しい部分を真似ていないものばかりだったから、これは出色の出来だ よ!」 「お父さん、これだけ美味しい生ジュースがいろいろあるってことは、秋 になると、柿ジュースもあるの?」 「ええ、そろそろ始めますよ!」 「また来る! きっぱり!」 私は果物のなかで、柿がいちばん好きだ。 そういえば、土居ちゃん、柴尾英令くん、今年の秋こそ、奈良の飛鳥鍋 を食べに行こう! 牛乳鍋に、鶏や、地の野菜がどっさり入って、ぐつぐ つ煮た鍋は最高に美味しいよ。10月中旬ぐらい、どう? 「え〜〜〜、何これ?」と柴尾英令くんが驚いている。 驚くだろう。胡麻入りサラダが前菜として出てくるんだけど、私は初め てこのお店に来て、カレーを注文したとき、この前菜のサラダが出てきて 「あの〜、これ注文してないんだけど…」といったほどだ。 そのぐらい、量が多くて、サラダの範疇とは思えないほど、凝っている。 本編のカレーが来た。 すっぽん鍋のような器に、カレーが煮えたぎっている。 「これがうわさのカレーかあ!」と、土居ちゃん。 「このカレーがこげるとまた美味しいんだよ!」 「大きなクルミが入っていて、カレーとの相性がいいんだ!」 「はふはふ。それにしても熱い!」 デザートにコーヒー・ゼリーが出て、さらにサービスでメロンまで出し てくれた。いいのかな、こんなにサービスされちゃって。そういえば食前 酒もサービスしてくれていたなあ。 「何だかフルコースの料理を食べてしまったみたいだなあ」 「お昼に食べる量じゃない!」 うひ〜、みんなお腹パンパンにさせながら、階段を登って、地上へ。苦 しい。 美味しいんだけど、これだけたっぷり料理だと、根性据えて来ないと いけないのが、難点だ。若い人向きのお店だな。 午後2時30分。京都駅。 伊勢丹地下2階で、「はつだ」の特選和牛弁当を買って、みんなを見送る。 土居ちゃんも柴尾英令くんも、「はつだ」の特選和牛弁当を買っている。 嫁も土居ちゃんたちとおなじ新幹線で帰る。 私だけ京都に残って、秘密のお仕事をするのだ。 「それじゃね!」 「また東京で!」 午後5時。小雨降る京都市内をちょこちょこ歩いたのち、京都のマンシ ョンに戻って、お仕事開始。秘密のお仕事だから、もちろんナイショ。 もともと本来、私の仕事は秘密なのだから、この日記に「仕事」と書い ていないときでも、ずっと仕事している。でもあんまり毎日、仕事、仕事 って書くと、味気ないでしょ。 文筆業なんて、本当は地味ですぜ。 「はつだ」の特選和牛弁当を晩飯にしながら、お仕事、お仕事。 たまにニュースを見て、米国テロ事件がどうなったか見ながら、お仕事、 お仕事。 福田康夫官房長官って、そのうち総理大臣になったら、長期政権になり そうな顔してるねえ、なんてことを思いながら、お仕事、お仕事。 夜になっても、お仕事、お仕事。 ほら、地味でしょ。 明日の予定は、未定。
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