7月13日(金)

 朝から『桃太郎電鉄X(仮)』の手直し原稿を書いたり、iモード・
ゲームの毎月原稿の資料探しをしたり。

 午前11時30分。嫁と、銀座の「煙事(えんじ)」へ。
 昨日「煙事(えんじ)」からメールが来て、クルミそばを始めました
というので、まんまんとお店の策略に引っかかって、のこのこでかけて
行った。
 美味しい物を食べるなら、たとえ火のなか、水のなか!
 ところが、この新作そば、火・木・土のメニューというではないか! 
きょうは金曜日! 分別ゴミじゃないんだからさあ! 変な料理の出し
方しないでよ〜!

 代わりに食べた鶏カレーが、上品な甘さで、けっきょく満足。
 美味しい物さえ食べられれば不満の出ない夫婦であった…。

 午後1時。築地のハドソンへ。
 本日も『桃太郎電鉄X(仮)』のテスト・プレイ。
 メンバーは、土居ちゃん(土居孝幸)、柴尾英令くん、宮路一昭くん、
井沢どんすけ、ゲーム・ディレクターの國政修くん。

 きょうは途中で、テスト・プレイを中断してまで、貧乏神について大
議論大会!
 喧喧諤諤(けんけんがくがく)、侃侃諤諤(かんかんがくがく)、そ
れはもう大騒ぎ!

 要するに、昨日に続いて、「貧乏神のグラフィックがお上品なのでい
かん!」という、第三者にとっては、わかったようで、さっぱりわけの
わからない議論なのだ。
 くわしく言えないのだが、実は貧乏神は非常にデリケートな生物で、
腕の振り方、頭のかしげ方ひとつ違っただけで、貧乏神に見えなくなっ
てしまうような繊細さを持っているのだ。
 しかもグラフィック・チームは、なめらかな動きを作ってくれている
のに、もっとぎくしゃくした動きがほしいとか、電車のあとを少し遅れ
てついて行くようにしてほしいという、どれも要求がダウン提示なので、
心苦しい。

『桃太郎電鉄』シリーズの主役は何たって、貧乏神とキングボンビーだ
からねえ。
 大幅に変更を加えると、熱狂的な貧乏神ファンにとって、違和感にな
るし、新しい作品だから、貧乏神にも21世紀ならではのニュー貧乏な
行動もしてもらいたいと、なかなか大変なのよ。
 そんなわけで、きょうはあまりみっちり、テスト・プレイをすること が出来ず。  九州マップ部分で、柴尾英令くんのおもしろい言動&行動があったん だけど、いまの段階では、あくまでも九州マップ部分としか言い様がな いので、これにて失礼つかまつる。  ご内密に! ご内密に!  いま何か聞かれたら、『桃太郎電鉄X(仮)』は全国編のマップしか ありませんよ!と、答えてくださいよ!  午後6時。新橋の「牛かつ・おか田」へ向うも、どうやら本日休業。  仕方なく、おなじ地下街のとんかつ屋さん「たのし味や」へ。  メンバーは、土居ちゃん(土居孝幸)、宮路一昭くん、井沢どんすけ、 私の4人。  代役のお店にしては「たのし味や」は非常に美味しかった。  お肉がやわらかったし、ころもの揚がり具合がさくさくしていた。  みんなで注文した、メンチカツもことのほか美味しく、みなさん大満足。  しかも何よりキャベツが大量で美味しかった。  キャベツは、とんかつ業界において、縁の下の力持ち的存在だよなあ。  食後、新橋駅前の「小川軒カフェ」で、コーヒー&ケーキ。  男4人で、ケーキとは! って、うちのチームでは珍しい景色ではない。  至極当然のこと。  午後8時2分。新橋駅から、井沢どんすけとふたりで、横須賀線に乗る。  めざすは、鎌倉。  午後9時30分。鎌倉長谷の家に着く。  さっそく、井沢どんすけに、私が買ったままでプレイしていないゲーム をあれこれプレイしてもらう。  売れていないゲームには、売れていないだけの理由があるものだ。  逆に売れているゲームの理由を分析するのは本当に難しい。いいゲーム というのは少々のミスも七難隠すではないが、本来なら失敗のパターンを 成功に転じてしまっているケースが多いのだ。  プロ野球の好打者が、止めたバットにボールが当たって、内野安打にな ってしまうようなものだ。  さて、前回の井沢どんすけとの鎌倉合宿で、井沢どんすけは午前4時ま で、ゲームをやり続けたけど、今夜は、明け方何時まで、ゲームをやり続 けるのでしょう? 私は早く寝るぞ!  でも、『桃太郎電鉄X(仮)』のテスト・プレイも急がないと。  井沢どんすけと『桃太郎電鉄X(仮)』のテスト・プレイ始めると、寝 させてくれないからなあ!  私の運命やいかに!?  何たって、井沢どんすけ! 敵に回すと恐いが、味方にすると、もっと 恐い男である!
 

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