4月13日(金)

 昨夜の横浜ベイスターズ対広島戦に対する、森祗晶監督の談話。
「本当の凡プレー。こういうのがこたえるんだ。腹わたが煮えくり返る
どころじゃない。プロの選手なんだろう?」(神奈川新聞より)

 う〜〜〜ん。ファンでも言ってはいけない言葉を、森監督自ら…。
 私はすっかり昨夜は意気消沈。脱力。厭世観めいっぱいで、ひさびさ
にマイナス思考の渦潮のなかに飛び込んでしまった。は〜。ひ〜。ふ〜。
へ〜。呆然としたまま、一夜をすごす。 

 午前11時。ゲーム・ディレクターの國政修くんが来る。
 きょうは我が家で、『桃太郎電鉄X(仮)』の打ち合わせ。

 その前に、近所の「ワンズバーガー」で食事。
 食後、家に戻って、最新ロムを見る。    ほっほっほ。ボンビラス星はこうなりましたか。はっはっは。また また書きづらいですの〜! こんなにすごくなったのに。笑える造形 まで加わったのに。  マップも最新ロムが届く度に、進化している。  この間手直しを要求したウインドウ・デザインも大満足。  こういう風に刻一刻変化して行くんだったら、『桃太郎電鉄X(仮)』 のメイキング・ビデオを作ればよかったなあ。最初の「こんなマップに してみたいんですけど…」と言われて見た画面でも、度肝を抜かれたん だけど、あれからずっと進化しつづけている。この進化の過程をお客さ んに見せてあげたいなあ。  最新ロムを見たあと、『桃太郎電鉄X(仮)』の細部についての、打 ち合わせ。  貧乏神とキングボンビーは、性格はまったく違うという説明をする。  貧乏神は、常によかれと思って行動する。結果がプレイヤーにとって、 ひどいことでも。  キングボンビーは、常に自己満足のために行動する。しかもその行動 はすべて自己正当化である。  この性格設定は、今までどこにも話していない秘密である。  午後2時。國政修くんが次の打ち合わせにでかけたので、打ち合わせ で出た、メッセージ変更や、イベント変更などの仕様書作りを開始する。  午後3時。衆芸社営業の牧野正が来る。今度衆芸社から、尚美学園大 学学生課に職場が移るそうだ。4月は、職場が変わる人が多いなあ。お なじ会社のなかでも、部署が変わりましたというメールはけっこう多く 届く。  牧野正からは,最近の大学事情が聞けて、なかなかおもしろかった。  その後、牧野正も30年以上の横浜ベイスターズ・ファンなので大い に傷を舐め合う。みじめだ。おかげで、うっかり、先日元大洋ホエール ズの新治投手に会った話を自慢するのを忘れた。  実はあの日、新治(にいはり)さんは、かなりお酒を飲んでらして、 私に対して、気前よく「今度、横浜ベイスターズ戦のチケットを送りま すよ!」と酔いながらおっしゃっていたのだ。もちろん酒の席の上での 言葉だし、元大洋の選手にそういう気持ちを持っていただいただけでも、 感動なので、まったく期待もしていなかった。  ところが、本当に横浜ベイスターズ戦のチケットが届いてしまったの だ。しかも、ゴールデンウィークの横浜球場の巨人戦という、プラチナ チケットである。  な、な、なんて素晴らしい人なんだ。  私は必死にお礼の手紙を書こうとしたのだが、緊張してしまい、1日 わずか2行ずつしか書けず、とうとう1週間かけて、つたないお礼の手 紙を完成させたのである。汗顔の至りとは、まさにこのことである。    午後4時。再び『桃太郎電鉄X(仮)』の手直し原稿に没頭。 『桃太郎電鉄』シリーズの文章は気をつかうので、わずか7〜8行の文 章でも、書き上げると、へとへとになる。  ときおり、へばって、バッドに倒れる。  少し体力が回復すると、再び机に座って、作業を進める。  この繰り返し…。  午後7時。家族3人、近所の「Ojian Cafe(オジアン・かふぇ)」へ。  きょうは全然外を歩いていないので、夕食を粗食にしないと、また体 重オーバーになってしまう。私の場合は、ヘルシーのためにダイエット のためではなく、血圧を下げるためのダイエットなので、切実である。  帰宅後、もちろん横浜ベイスターズ対巨人戦を見る。  相手がエース上原なので、0対1のまま、9回表まで進むのは、当然 のなりゆき。もうこれでお終いかと思ったら、代打・中根が歯を食いし ばったひと振り! なんと同点の本塁打を打つではないか! マウンド 上でがっくり倒れて動けない上原投手。中根選手が本塁に帰ってもなお、 動けない。  ここで、ひさしぶりに、すぎやまこういち先生からお電話。 「いやあ! 中根のホームランよかったねえ!」 「はい!」 「ベイスターズを応援してるよ!」 「ありがとうございます!」  おーし! 百万の援軍が到着したぞ〜〜〜い!  おお! やった! 鈴木尚典、4番の意地のヒット!  2対1。逆転打だ!  うおおおおおっ! 今シーズン、初めて鮮やかな攻撃だあ!  あとは9回裏、新ストッパー斎藤隆が、抑えて終わりだ。  おお! やっぱり出てきた。斎藤隆。頼むよ。  1アウト、2アウト。ぽんぽんとテンポいいなあ!  あとひとりだ! ぽん!   ん? ぽんぽん!ではなく、「ぽん!」?  仁志が、本塁打を「ぽん!」?  同点本塁打を「ぽん」?  そげな…。  とほほほほほ…。  日本テレビも敗戦を予想していたのか、さっさとテレビ中継を9時33 分で終了と決め込んでいたようだ。  まいったなあ。巨人戦の東京ドームは、スカイ・パーフェクTVで、中 継してくれないからなあ。お客さんのことも考えてくれよなあ。  ひさびさに、ラジオ中継で試合を追いかける。  もちろん、ラジオはまんなか、TBSラジオである。  10回表。満塁まで行って、横浜ベイスターズの伝統芸、残塁。  とほほほ…。  10回裏。森監督は、なぜ負けても負けても、森中投手を毎日つかうの だろう? 防御率8〜9点台の投手なんだけど。防御率がよくわからない 人に説明すると、1試合9回まで投げ続けると、8点から9点取られる投 手ですよ〜!という記録である。  昨日の敗戦も、森中投手からである。  ファンだから、森中投手は嫌いではない。でもなぜいつもいつも大事な 場面に出てきて、「ぽん!」なんだろう。  森監督と、森中。  かつて『夢はモリモリ』という、「森」の字のつく芸能人ばかりが出演 したTV番組があったけど、あれとおなじ「森」繋がりのひいきではない だろうなあ。その昔、長島監督が、打たれても打たれても、新浦投手を起 用して、エースに育てあげたように、森中投手に、名将森祗晶監督が何か を見出したのだと思いたいぞ。  けっきょく、予想通り、松井の「ぽん!」で終わり。  脱力…。  脱力するも、いい試合をした横浜ベイスターズに、小さく拍手。  明日の糧となる試合にしてちょーだい。  横浜ベイスターズが負けた日は、テレビを見ないから、またきょうも、 DVDで映画鑑賞だ。
 

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