3月23日(金) 午前中、『桃太郎電伝(仮)』の仕様書作り。 午前11時30分。嫁と、銀座の讃岐うどんのお店「さか田」へ。 おなじみの生しょうゆうどんのセット。 午後1時。築地のハドソンへ。 土居ちゃん(土居孝幸)が到着。『桃太郎02(仮)』のイラストの 締め切りが、最高潮なので、土居ちゃんはほとんど一睡もせずに来て、 イラストを提出。いつもの締め切りぎりぎりの風物詩のようなものである。 私は、ゲーム・ディレクターの國政修くんと、『桃太郎電鉄X(仮)』 のほうのこまかい打ち合わせ。 午後3時。柴尾英令くんが到着。 土居ちゃんが買ったばかりのMacのパワーブックG4を持って来てい たのを見て、柴尾英令くんのうらやましい光線がビビビビビ…!と、大 量発生。「ちょ、ちょ、土居さん、ちょっと見せてください!」 「いいよ!」 「うわあ! 画面が広いのがいいなあ!」 「あれ? 柴尾くんって、ウインドウズ派なんじゃないの?」 「でも、いい物はいいじゃないですかあ!」 「な〜んだ、新しいものは何でもいいだけじゃないか!」 「そうかもしれないなあ!」 「マックも買っちゃえ! 柴尾くん!」 「嫁さんに家を買ってあげなさい!」 もはや、すっかり柴尾英令くんが、物欲魔人だということが定着して いるので、みんな好き勝手にいう。 午後5時。柴尾英令くんは、映画の試写会を見に、土居ちゃんは知り 合いの舞台を見にでかける。 それにしても、東京で地下鉄に乗るのに、わざわざ時刻表を調べて、 「午後5時32分に、地下鉄に乗れば間に合います」と言って、ぎりぎ りまでハドソンにいる柴尾英令くんというのは、不思議な男だ。 地下鉄に乗るのに、わざわざ時刻表調べる人、初めて見た。鉄道マニ アだって、地下鉄は、2〜3分置きの認識しかないと思うよ。 もちろん、柴尾英令くんは、鉄道マニアではない。ただハイテク・マ ニアなので、すぐ調べられるものは、何でも調べたいだけなのだ。会議 中も、議論しているときに出た単語を、VAIOに内臓させた辞書で調 べている。 残った私と、國政修くんと、石崎仁英くんで、『桃太郎電鉄X(仮)』 の最新ロムを見る。ただでさえ、画期的なマップが、さらに進化している。 「いいなあ。これ、デジカメして、日記に載せたいなあ!」 「ダメです! 絶対ダメです!」と、石崎仁英くん。 「ちゃんと、撮影:石崎仁英と、名前入れるからさあ!」 「もっと、ダメです! それは!」 「もったいないよ。みんなに早く見せてあげなきゃ!」 ウインドウまわりなど、いくつか手を入れる。 今度の『桃太郎電鉄X(仮)』は、かなり使い勝手のいい、ウインド ウになる予定。ごちゃごちゃ数字の多かったウインドウをなんとか、 シンプルにするように、何度も何度も試行錯誤しているのだ。 これだけ、じっくり作っては、やり直しをしてもらっているのは、初 めて。 フルモデルチェンジのキャッチフレーズにふさわさしいものにしたい から、粘れるだけ、粘る。 午後6時。あれ? 映画を見に行ったはずの柴尾英令くんから電話が 入る。 なんと! 映画はきょうではなく、明日だったというのだ。 何だよ、わざわざ地下鉄の時刻表まで調べて乗る人が、試写会の日付 を間違えるか? しかも、次の午後10時に約束している時間までに、 4時間もあって、さみしいよ〜!とのことである。 だったら、いまいる恵比寿でうろうろしていなさい! 打ち合わせが 終わり次第行くからと、伝える。 石崎仁英くんと、『桃太郎電鉄X(仮)』にタイアップ企画がいくつ か来ているというので、いっしょに検討する。今回妙にタイアップの話 がよく舞い込むのだ。 午後7時30分。嫁と、柴尾英令くんが待つ、恵比寿へ急行。 恵比寿なら、ここが美味しいぞ!と狙いを定めていた、そば懐石の お店「翁」に行く。 このお店の料理は、独創的で、いつも驚かされる。 お刺身にしても、江戸時代のお醤油を再現した、自家製のお醤油につ けて、食べる。これが薄味で、ほのかに甘い味で、白身のよさを殺さな い味。 関東では珍しい、琵琶湖のもろこなども出る。 前にも出て驚いたんだけど、途中で、箸休めに、ほうずきがフルーツ として出る。あの縁日などでおなじみの、ほうずきである。まさに果実 の美味しさなのだ、このほうずきが! 最後は、自慢の峻烈、清冽、鮮烈なる、キンキンに冷えまくった、 まっ白いおそばを、甘味のあるそば汁で、食べて100%満足の境地に 達する。 このお店ほど、初めて食べるようなものが出てきて、すべて美味しい お店は珍しい。 午後9時30分。帰宅。 どうも夕方ぐらいから、風邪を引きかけみたいな体調だったんだけど、 どうも花粉症の薬が切れてきたせいのようだった。 ほとんど麻薬患者だ、これじゃあ! 東京のあちこちに、桜が咲き始めた。 桜が咲けば、花粉症の終わりが近い。早く終わってくれいっ!
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