2月11日(日) 午前10時。東京駅地下「資生堂パーラー」で、ミックスサン ドに、コーヒー。 私ひとりである。 きょうから、京都でひとり合宿を始める。 午前10時52分。のぞみ11号で京都に向う。 新幹線のなかで、『お笑い 男の星座』(浅草キッド・文芸春 秋)を読む。 先日、放送作家の福本岳史くんが、浅草キッドのふたりに会っ たとき、贈呈本を私の家に送っているので、感想を聞きたいとい ったことを伝えてくれた。 ところが、本は家には届いていなかった。 最近どうも、我が家の郵便事情は悪いようだ。 いしかわじゅんサンの『鉄槌』もずいぶん届かなかった。 連絡が取りやすい人は、確認しやすいのだが、ますます郵便は 立場が悪くなりそうだ。でもどっちみち買うつもりでいたので、さっそく購入して、あ っというまに読き切ってしまった。おもしろい! 浅草キッドのホームページのほうを読んでいれば、この本を書 いているのは、水道橋博士のほうだということはすぐわかってし まうので、博士の著作物として、感想をいう。 この本は、単なる芸能界の暴露本ではない。 芸能界のルポルタージュである。 水道橋博士は、この本で、芸能界の沢木耕太郎になった。 沢木耕太郎さんという人を知らない人も多いだろうが、マスコ ミ業界にいて、この人の名前を知らない人はもぐりである。 私も20代の頃に、むさぼるように読んだ。 『電波少年』の猿岩石のアイデアのきっかけにもなった『深夜特 急』を始め、その代表作の多さは尋常ではない。 『敗れざる者たち』『路上の視野』『若き実力者たち』『一瞬の 夏』…、とにかく数え切れない。 この本は、その沢木耕太郎さんと並ぶ名著だ。 登場人物たちの背中が、とても物悲しいところまで似ている。 故・宮路社長、島田洋七、岸部四郎、水野晴郎、ターザン山本…。 沢木耕太郎さんという人が、ルポする相手に入れ込めば入れ込 むほど、相手は不幸になっているところまで、酷似している。 沢木耕太郎さんの場合、取り返しのつかないところまで追い込 み過ぎると思うのだが、その点、浅草キッド(水道橋博士)の場 合、笑いが入っているので、救われる。 午後1時10分。京都着。 寒い! 寒い! 寒い! やっぱり京都は寒い! いちばん寒い節分の頃を外したけど、寒い。 比叡おろしの風が、なんとも痛い。 午後1時30分。京都のマンションに着く。 マンションはすっかり冷え切っていて、エアコンの温度を何度 も上げなおしても、びくともしない。 寒い! くしゃみが連発で出る! もったいないかもしれないけれど、京都まで来て、『ポケモン金』。 早く終わらせて、本格的に『桃太郎電鉄X(仮)』と『桃太郎 大全集(仮)』の仕事に戻らないといけない。 夕方、ついにピカチュウをゲット! なかなかわからなくて、ついインターネットを見てしまった。 インターネットがあると、攻略本もゲーム雑誌もいらない時代 が来てしまいそうだねえ。 それにしても、無償でゲームの攻略サイトを作製する在野の人 たちのパワーに驚かされる。好きなことに燃える人には、プロフ ェッショナルもかなわないということか。 午後8時。NHK『北条時宗』。 確実に毎週おもしろくなってきている。 作り手の側の脚本の節回しに馴れてきたせいだろうなあ。 ただその頃には、すでに大半のお客さんが離れて行ってしまっ たことだろう。 ゲームも最初の30分が、肝心。 大河ドラマは、最初の3話までが、肝心だな。 かなりお勧めの番組になってきただけに、もったいない。 さて、もうそろそろ『ポケモン金』は、終了しそうな気がする のだが、まだ何かあるのだろうか? くわしく書けないのが、も どかしい。
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