12月13日(水)

 午前11時。嫁と、麻布十番の「浪花家(なにわや)総本店」へ。
 昨日開通したばかりの都営大江戸線のせいで、「浪花家(なにわや)総本店」は大混
雑。
 御主人の言に寄れば、昨日は鯛焼きを買うのに、3時間待ちだったそうだ。きょうも
40分待ちとか。
 何でそんなに混むのか、あとでわかった。
 大江戸線の麻布十番駅のポスターが、このお店の鯛焼きが1枚写真で写っているだけ
のものだからである。ものすごい宣伝効果だよなあ、それは。

 私たちは、焼きそばに、鯛焼き。お店で食べたので、待たずに食べられた。このお店
の焼きそばは、何度でもいうが、格別に上手い。

 午後12時30分。大江戸線麻布十番駅に入る。階段が長い。降りて、降りて、また
降りて、さらにもっと降りて、やっと改札口で、そこからまた降りて、降りて、また降
りてという感じだ。
 もう少し長かったら、二度と乗らなくなるだろうなあ。
 どうやら、六本木駅が、路線随一の深さのようだ。

 午後12時40分。おっと! もう築地市場駅だ! 麻布十番から3つ目なの? 危
うく乗り越すところだった。
「築地市場駅」は「つきじいちばえき」ではなく、「つきじしじょうえき」と読むのか。
  
 麻布十番駅よりも、深さは浅かったのだが、けっこう改札口を出てから出口までが長
くて、出たら、たしかに築地市場の真ん前であった。できることなら、郵便局あたりに
ほいっ!と出て、築地のハドソンに近いじゃないかあ!と快哉を叫びたかったのだが、
中途半端に遠い。
 まあ、繁華街の真中に、駅の出口を持ってくるわけにいかないから、どうしても不便
になってしまう。
 そのうち、出口のあたりを中心に栄えて便利になって行くのだろう。おかげで、たい
して歩いていないはずなのに、足がもつれる。
 階段が多いせいだろうなあ。

 午後12時。ハドソンとの約束の時間より、1時間も早く着いてしまった。麻布十番
〜築地市場までの時間があまりにも短かったせいだ。紅茶専門店「マザーリーフ」で休
む。

 午後1時。築地のハドソン。
 本日のメンバーは、柴尾英令くん、ゲーム・ディレクターの国政修くん、ハドソン桃
太郎事業部の梶野竜太郎くんが出たり入ったり。
 土居ちゃん(土居孝幸)は、歯医者通院のため、欠席である。

 きょうは、先日の土居ちゃん、柴尾英令くん会議で決まった、『桃太郎大全集(仮)』
規模縮小計画を、梶野竜太郎くんと国政修くんに話す。すでに現在進行中の規模でも、
大きすぎるくらいなので、あっさり規模縮小を了承してもらう。
 その分、練りに練ったゲーム内容にすることにしようと、意見がまとまる。

 きょうはついに、敵キャラの出現率を決定する。
 ゲームにおけるの肝の部分である。
 この間からずっと、柴尾英令くんが提案した方法をずっと検討していたのだが、従来
の方式より、この方式のほうが、格段によいということがついに判明! しかもこの方
式、実は『桃太郎電鉄』でも採用してる方法と、ほぼおなじということがわかったので、
一点の曇りもなく採用することができた。
 
 いよいよ念願の痒いところに手が届くゲームという基本コンセプトに向って、ひた走
るのみである。早く柴尾英令くん担当部分の泣ける話が読みたいものだが…。来週の火
曜日が楽しみだ。

 と、そんなところへ、バカ娘から電話が入る。
「肉じゃが料理を作ったから、今夜は家で食事にしようね〜!」だと〜〜〜! 昨日も
試験中に、コンサートに行ったと思ったら、きょうはお料理教室かい! どこまでふざ
けてんだ、あのガキは!
 まったく、目の前で、柴尾英令くんが、案の定昨日の日記に登場した、牛かつの「お
か田」に行こうとしているではないか! 夜のほうが美味しい肉なんだぞ!

 しかしなあ。試験中はほかのことをやりたくなって仕方がなくなるのはよくあること
だ。私も昔、試験前になると、公開中の映画が見たくて見たくて仕方がないが、いざ試
験が終了すると、その映画を見たいとも思わなくなってしまうものだ。
 なのに、あのくそガキは、料理がしたくなったら、即、実行かい!
 本当にあいつは欲望のままに生きている!

 午後6時。帰宅。
「ご飯できてるよ〜〜〜!」
 そののん気な声をやめんかい!
「おまえ今回のテスト、本当に大丈夫なのか〜?」
「大丈夫だよ。天才だから!」
「天才バカボンだろ、おまえは!」
「最初の日の英語のテスト、96点だったよ!」
「何〜〜〜!? クラス全員の点は、100点だったのか?」
「違うよ、あたしより上は、Oくんが100点取っただけだよ! だからあたしはクラ
スで2番目の点数!」
 へなへなへな〜。脱力する。わからんやつだ。

 わかる人にしかわからないたとえだが、漫画『ドカベン』の殿馬みたいな奴づら〜! 
 
 そんなわけで、じっくり煮込んだ娘の肉じゃがで、夕食。試験中にここまで煮込むな
よなあ! くやしいが、美味しい。
 食後は、最古のさくまにあ・戸田圭祐が送ってくれた柿を食す。私は果物でいちばん 柿が大好きなので、こういう賄賂は大歓迎である。あ、そうそう。戸田圭祐!   我が家の年末情報!   年末28日まで仕事が入っているので、京都は29日から。23日は、TBSラジオ の公開生放送があるし、25日から数日間、娘が合宿にでかけるので、嫁と北のほうに 旅行にでかける。  例によって、バカ娘に呪われるといけないので、今回は娘に旅行のことは内緒にして いる。そんなわけで、京都での用事は年内は何もない。早くお見合いをしなさい! 京 都冷泉家あたりの令嬢とでも結婚すべく、『古今和歌集』でも詠じていないさい…って、 よくわからんギャグであった。  今夜も身体を休めつつ、『桃太郎大全集(仮)』をちょびちょびと。  敵キャラを死ぬほど作って、厳選された敵キャラを登場させるのだ。 『桃太郎大全集(仮)』って、ますます『桃太郎電鉄』っぽくなってきているよ。先は あまりにも長すぎるけど、お楽しみに!
 

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