12月8日(金)
 
 昨日からペースダウン週間に入ったので、朝からビデオを見たりしながらすごす。
1957年の岡本喜八監督の作品『独立愚連隊』など見る。子どもの頃見て、ひどく
恐い映画だったのだが、いま見るとちっとも恐くないし、ほとんど内容を覚えていな
かった。
 1957年の作品ということは、さすがの私も5歳である。戦争映画というだけで
恐かったのだと思う。それでも昔の邦画のほうが重厚な内容でいいなあ。最近の邦画
は内容が薄い。

 午前11時。「今日のともちゃん」でおなじみの古川知子が来る。
 すぐご飯を食べに行こうとしたのだが、昨日から嫁のコンピュータの調子が悪くて、
いろいろな所に問い合わせていて、家を出ることができない。フェッチがどうの?と
言っているのだが、私にはようわからない。でも昨日の日記もアップすることができ
ないままでいると聞いて、事の重大さがようやくわかった。

 午後12時。けっきょくコンピュータの解決がつかないまま、古川知子、嫁、私の
3人で、青山三丁目のハンバーガー屋さん「ホームワークス」へ行く。ひさびさだと
やはり美味しい。

 午後1時。TBS旧館の「テレコムサウンズ・スタジオ」へ行く。古川知子もいっ
しょ。
『有限会社 桃太郎商店』の録音をきょうはここから。いつもの本館のスタジオのほ
うが、年末番組のせいで、いっぱいのため。
 TBS旧館だから、かえって私には雰囲気がなつかしい。
 かつていろんなラジオ番組に出たり、作ったりした場所なだけに、ホッとくつろぐ
ものがある。

 前回この番組には、函館から電話で出演したので、スタジオ録音は1ヶ月、いや2
ヶ月ぶりくらい。日米オースター戦で、番組が潰れたのもあるからね。

 アリtoキリギリスのふたりには、サイン会でも会ってるけど、堀越のりチャンと
は、ほんとにひさしぶり。
 でもそれより先に、スタジオに入ったとたん、石井正則くんに「さくまサンの日記
見たら、ヅカさんと親子丼の鳥つねに行ってるじゃないですか〜!」と言われる。
「はっはっは。ごめ〜〜〜ん!!」
 速いチェックだなあ!

 そのうち、石塚義之くんがスタジオ入りしてきたので、「石塚くん、いきなり石井
正則くんに親子丼のこと言われちゃったよ〜!」というと、「いやあ! あれ美味し
かったですよね〜! すごいよ、卵が黄色じゃなくて、オレンジ色なんだから〜!」
と、さらに石井正則くんを悔しがらせる。
「うわ〜、くやしいなあ!」
「ずるいですよ〜!」と、のりチャンも悔しがる。
 ああ! こういうやりとりが妙になつかしいぞ。
 さて、番組の打ち合わせを始める。ここで放送作家の福本岳史くんが書いた台本の 日付が間違っていて、ひと悶着。  すると、堀越のりチャンが「失敗ね〜、この台本!」とおっとり言って、大爆笑!  のりチャンは、どうも福ちゃんが何かミスをすると、ことのほか喜ぶ。 「のりチャンは、福ちゃんに強いなあ!」  そのうち突然石井正則くんが笑い出す。なんと打ち合わせの最中に、石塚義之くん が、コーヒーに入れる砂糖を、コーヒーカップのほうに入れずに、小さなゴミが入っ ている紙コップのほうに、ザーーーッ!っと入れていたのだ。 「石塚義之くん、寝てないの?」 「いや、むしろよく寝てるんですけど」 「だったら、不思議なやつだなあ!」    どうもひさびさに4人勢ぞろいなので、話題にことかかず、なかなか本番に入れず。
イラストメモを描く古川知子
 スタジオ入り1時間後くらいから、やっと録音開始。  今回おもしろいのは、年末年始桃太郎キャンペーンというのを企画してるんだけど、 『桃太郎電鉄V』『桃太郎伝説1→2』『桃太郎まつり』の3本のうち、2本を買う と、なんと携帯電話ホルダーがもらえる。  携帯電話ホルダーというのは、正式名称「着信通知機能付き携帯電話ホルダー/ トリオDEピーチ」といって、携帯電話の着信を声で教えてくれる、なんとも豪華な 賞品。 「トリオDEピーチ」というのは、なんとこのホルダーのぬいぐるみ部分を、桃太郎 シリーズのイヌ、サル、キジをつかうから。だから「トリオDEピーチ」。  いままでキングボンビーや桃太郎、夜叉姫のぬいぐるみはあったけど、イヌ、サル、 キジのぬいぐるみは初めて。  その豪華な賞品を、さらに豪華なことに、アリtoキリギリスの石井正則くんが、 イヌ。石塚義之くんが、サル。堀越のりチャンがキジの役として、声を吹き込んでく れることになったのだ。  ちょうど『いつでも笑みを』で、「起きなさい!」とめざまし時計に録音してくれ るやつの、携帯電話ホルダー版みたいなものだ。  もちろん、ギャグ入りだし、スタジオで録音したものだから、むちゃくちゃ音がい い!   思わずみんなで「これ欲しい〜!」と叫んでしまった。  しかしこれはあくまでも『有限会社 桃太郎商店』の企画ということで、3人が好 意でやってくれたことなので、この商品キャンペーンのときも、声を誰がやっている かということは、一切公表しない予定。  いわゆる「へっへっへ。ここだけの情報ですぜっ!」ってやつ。  こういうわけあり商品っていうのは、好きだなあ。  思わず「ねえねえ、知ってる? 知ってる?」って言いたくなるよね。  午後4時30分。録音終了。  午後6時30分。石井正則くん、私、嫁の3人で、麻布十番の「たらふくまんま」 に行く。  石井正則くんを出し抜いて、石塚義之くんと親子丼を食べに言った罪滅ぼしで来た のではない。たまたま石塚義之くんのほうが、明日の朝の『いつでも笑みを』のため に、先に大阪に行くことになっていたため。石井正則くんのほうは、今夜の最終の新 幹線で大阪入りすればいいスケジュールになっていたせい。  この「たらふくまんま」も石井正則くんが、私の日記を読んでいて、前から行きた い、行きたい!と言っていたお店。  お勧めの、胡麻鯖、とろかつ、茄子のそぼろ煮を石井正則くんに勧める。さらに石 井正則くんが、納豆が大好きだというので、このところ、ここの名物メニュー「社長 納豆」「会長納豆」と注文してきたので、本日はいよいよ「名誉会長納豆」に挑戦!  納豆の具が、とろのいい部分をつかったり、イカが入っていたりして、いよいよ豪 華納豆。
 やっぱりこの名誉会長納豆がいちばん美味しいや!  なんか新しいメニューも注文したいので、「あらのしゃぶしゃぶ」というのを頼む。 魚の「あら」である。このお店は九州料理中心なので、「あら」の料理が得意だろう と睨んだのだ。  案の定、美味しいし、「あら」がここまで濃厚な味を持ってるとは思わなかった。  最後は「あら」の雑炊にしてもらって、これがまた絶品!  本当にこの「たらふくまんま」の料理は、すべてが美味しい。  石井正則くんもえらくこのお店が気に入ったようで、家からも近いので、嫁さんや 友だちを連れてくると言っていた。  午後8時。石井正則くんは大阪へ。私と嫁は帰宅。    さて、仕事ペースダウン週間の一貫として、明日ちょっと日帰り旅行がしたいので、 インターネットで時刻表を検索。ふっふっふ。  私は明日どこに行くでしょう? 私にしては意外も意外な場所だから、まず誰も当 たらないだろうなあ。  ヒントは、もちろん私が一度も行ったことがない場所。  新宿から、1時間17分の場所。  そろそろ鉄道マニアの血が騒ぐようなヒントでしょ?  でも新宿駅からの電車は東西南北どこへでも行くからねえ。  こういう風に、みんなに予想させておいて、意表を突いた場所に行くのが趣味だ。  お暇な方は、予想してみてください。  おっと。いまMXテレビから連絡があって、来週の録画日がわかった。よかった、 よかった。日記を見てくれたのかな。  今夜も何か映画を見ようっと。まだ見ていないビデオ、DVD、LDの類が、50 本以上ある。
 

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