11月6日(月) 本日も早朝より、『桃太郎大全集(仮)』の仕様書作り。 昨日もきょうも、煮詰まるわけだ。今までに無いようなアイテムを無茶苦茶増やした せいで、メッセージの量が増大したのだった。やっと理由がわかった。 しかも桃太郎シリーズの場合、中ボスを倒すと、争うように村人たちが、おにぎりや きびだんごをくれるシステムなので、余計メッセージが増える。 仕事に煮詰まったのではなく、仕事が渋滞しているだけだったのだ。 午前11時。整体のお兄ちゃん・梅津実くん、柴尾英令くんが到着。 成沢大輔くんがいない。何でも今朝ほど新聞で、日本画家の「若冲(じゃくちゅう)」 という人の絵画展を京都国立博物館でやっているというので、あわてて出かけたところ、 月曜日は全国的に博物館は、休館日。 「休館日に、新聞で特集を組むなよなあ!」という成沢大輔くんの叫びは正しい。 悔しいので、方広寺、三十三間堂あたりを徘徊中とのこと。 午後12時。合流した成沢大輔くんと、6人で、一昨日行った麩屋町夷川上ルの洋食 屋さん「HAFUU(はふう)」に再び行く。このお店の肉汁たっぷりのお肉をみんな に知ってもらいたかったのだ。 先日、私はこのお店は、カウンターだけの13席と書いてしまったが、まだ奥にも 10数席あったそうだ。カウンターに4人座ったら、埋まってしまったので、嫁と娘は 奥の部屋へ。 きょう私が食べたのは、ハンバーグステーキ。 これほど美味しいハンバーグは、今、過去に食べたハンバーグを必死に検索している んだけど、匹敵するお店がない。「プティ・ポワン」の北岡さんの別荘で食べさせてい ただいたハンバーグが真っ先に浮かんだけど、あれは売り物じゃなかったしなあ。 高田馬場の「ザ・ハンバーグ」も美味しいけれど、あそこはB級グルメとして、一級 品なだけだからなあ。 神保町の「キャプテン・クラーク」の限定ハンバーグがかなり健闘してるけど、足元 にも及ばないもんなあ。「EDOYA(えどや)」のハンバーグかなあ。 ひょっとすると、ハンバーグ・ランキングいきなり初登場、1位かも。 整体のお兄ちゃんは、カツサンド。 柴尾英令くんは、ステーキ丼。 成沢大輔くんは、ハンバーグ。 嫁はきょうのランチ。 娘は、ハヤシライス。全員、大満足で、注目すべき料理屋として、みんなに強く焼きついた。 食後、寺町界隈をそぞろ歩く。 成沢くん、さくま、ゆり、梅津くん、柴尾くん 「村上開新堂」で、好事福廬(こうずぶくろ)というオレンジゼリーを買ったり、娘が 川越芋を食べたり。お茶の一保堂を覗いたり、鳩居堂で、硯の値段に驚いたり、本能寺 で、信長といっしょに死んだ家臣の一覧表を見たりしながら、京都のマンションに戻る。-----京都での松茸状況です----- 午後3時。京都相互タクシーの宮本さん運転のワンボックスカーが到着。 車のなかには、もちろん、すぎやまこういち先生ご夫妻、「プティ・ポワン」の北岡 さんご夫妻が乗っていらっしゃる。 「こんにちは〜! また今年も来れましたね〜!」 「こんにちは〜! 今年もまたよろしくお願いしま〜す!」 「大人の遠足ですね〜!」 「きょうの大食いメンバーを紹介します。柴尾英令くんに、成沢大輔くんに、整体のお 兄ちゃん・梅津実くんです!」 「みなさん、たくさん召し上がりそうな方々ばかりですね〜!」 「はっはっは。食べますよ〜!」 きょうは、これから毎年恒例、三田(さんだ)松茸ツアーに行くのだ。 秋の暴飲暴食月間、いよいよ最高潮へ! 本当は、土居ちゃん(土居孝幸)と、サザンオールスターズのカズ坊(関口和之)も いっしょに行くはずだったんだけど、ふたりともどうしても仕事の都合がつかず欠席。 ワンボックスカー+ふつうの乗用車の2台で、三田へ向うことになった。 車は、名神高速道路を、一路西へ西へと走る。 午後4時30分。西宮名塩インターチェンジとかいうところで、ひと休み。 総勢12人で、レストランのコーヒーを飲む。あれほど、これから食べる松茸の量は、半端じゃないよ!と言ってるのに、成沢大輔 くんが、サンドイッチを食べている。 「すごいなあ! 成沢くん!」 「ふっふっふ。あとで苦しい思いをするぞ、ふっふっふ!」 いつのまにか、娘も整体のお兄ちゃんも、サンドイッチを食べている。 このメンバーなら、サンドイッチはおやつにもならないようだ。 午後5時30分。三田(さんだ)の山荘・藤の坊に着く。 あ〜、今年も来てしまいましたなあ! 『紅白歌合戦』に今年も出場できた歌手の気持ちって、こんなものなんじゃないかなあ! と思いつつ、車を降りる。我が家は今年で、3年連続出場だ。北岡さんご夫妻は4年連 続出場。すぎやまこういち先生ご夫妻は、間が空いたりしながら、通算6回だったかな、 7回だったかな。すいません、忘れてしまいましたあ。もちろん最多出場。 さて、これから松茸がいかに美味しかったかを書かなければいけないのいだけれど、 はっきりいって、食べ終わってから、この日記を書いているわけで、まったく書く気が 起きない。余韻がまた口のなかで踊っていて、とても事細かに描写しようというには、 祭りのあとのうれしさと淋しさが入り混じって、もうひとつパワーが出ない。 ここは、語彙が豊富で、感動の言葉をたくさん有している、柴尾英令くんの日記を読 んでいただきたいものだ。 本当に美味しい物を食べたときは、筆が進まないものだ。 ましてや、松茸だ。 私自身が松茸なんて、4〜5年前までは、一体松茸のどこが美味しいのだろうと思っ ていたので、松茸の美味しさをいくら文章で表現しても、 まったく伝わらないことは、いちばんよく知っている。 だから、きょうは文章なんかより、ここに来た人たちの、緩みっぱなしの笑顔を見て、 どのくらい美味しい物を食べてしまったのかを想像していただきたい。 松茸に詳しい方は、10人で、3キログラムの松茸を食べてしまったことで、仰天し ていただきたい。まさか私たちもこんなに食べるとは思わなかった。 ふつうハンバーグステーキで、少食の人が食べるお肉の量が、150グラムなのだか ら、恐るべき松茸の消費量なのである。 松茸だけで、3キログラムとは、本塁打だけで、打率3割を越えるみたいだな。 確かにそれだけ食べた。お肉も。 とにかく、ふだんは美味しさを表現する天才たちが、「うん、うまい!」「これ、お いしい!」「いやあ、うんめ〜〜〜!」としか言えなくなっているのだから、仕方無い よね〜! 初出場の柴尾英令くん、成沢大輔くん、整体のお兄ちゃんの3人は、最初のうち、あ まりの松茸の大きさと香りのよさに、まるで蟹をほじっているときのように、寡黙にな っていたもんなあ。 まあ、気づけば、最後の松茸ご飯を、整体のお兄ちゃんが、5杯も食べて、そのすご さを轟かせて、お開きとなった。 何度も、何度も、記念撮影! 柴尾英令くんの日記用に。 私の日記用に。 すぎやまこういち先生の写真コレクション用に。 終いに、誰のためのシャッターだか、わからないまま、カメラを向けられると「にこ 〜〜〜!」。 撮影後は、それぞれ、膨らみきったお腹を破裂しないように、そ〜っと、そ〜っと、 かかえながら、車に乗り込む。 午後8時30分。昨年もここでひと休みした、宝塚市の「サンマルク」で、コーヒー ブレイク。コーヒーだけでなく、ケーキなんぞも食べて、その請求書を淀の競馬場で万 馬券を当てた成沢大輔くんに押し付ける。 競馬ファンは、たまに勝つと、人にしゃべりたいから、こうして10人がかりでたか られてしまうから、大変だよなあ。馬券が外れたときは、誰もおごってくれないし。孤 独なり、ギャンブラーは。 午後11時。京都のうちのマンションの前で、解散。 柴尾英令くん、成沢大輔くんは、すぎやまこういち先生に握手を求められて、興奮も 最高潮! 「来年もまた行きましょうね!」 「来年も来れるように、仕事するぞ〜!」 「絶対来るぞ〜!」 やっぱり毎年秋の松茸ツアーは、私たちにとっては、『紅白歌合戦』! 1年間一生懸命働いた証なのだ。 来年も、再来年も連続出場を狙うぞ!
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