7月24日(月)


 何も人間の体温とおなじ気温になるこたあ、ないよなあ!
 日本列島、どうしちゃったんだろう?
 暑いよ、暑すぎる。

 でも暑いとかいってるうちに、沖縄サミットはひっそり終わっちゃってるし、
伊豆の地震はずっと続いているし。
 小松左京さんの『日本沈没』っぽいきょうこの頃だと思わない?
 ちょっと心配な世の中。去年で終わった感のある世紀末は、今年いっぱいだ
からね。
 天災は忘れた頃にやってくる。みんなで天災を思い出そう。

 午後12時30分。原宿「たか野」へ、嫁と『今日のともちゃん』でおなじ
みのイラストレーター・古川知子の3人で行く。
 このお店は初挑戦。
 基本的にフレンチなんだけど、最後に、茶そばのようなおそばが出る。牛の
ほほ肉など出るが、竹の箸で食べることができるのは、食べやすい工夫でよい。
たか野 たか野 たか野 たか野 たか野 たか野 たか野 たか野
 なかなか小粋なことをやっているけど、たまたま1イニング投げさせてみた ら、三振は奪えなかったけど、卒なく3アウトを取ってしまった新人投手とい った感じ。もう1試合様子を見てみないと何ともいえない。  それより古川知子のイラスト業繁盛記の話が聞けたのが、重畳至極(ちょう じょうしごく)なり。仕事がいっぱい来ていることに、古川知子本人がとまど っている様が、若くてうらやましい。  一生に一度くらい、何がどうしたわけではないのに、仕事が次から次へと来 てしまう時期ってあるものだ。  このチャンスをしっかりつかむかつかまないかで、人生の大半が決まってし まうのだ。行け! 行け! 古川知子!  午後2時。青山の「ロイヤルホスト」で、ハドソンの石崎仁英くんと待ち合 わせ。石崎くんに頼まれたお仕事を手渡す。  いやあ、夏休みに「ロイヤルホスト」で待ち合わせするもんじゃないね〜。 子ども連れのお母さんだらけで、声が通らない。ガキどもが、泣く、わめく、 走り回る。  まあ、子どもOKな飲食店っていうと、ファミレスしか無いせいだろうけ ど、母親はもう少し躾(しつけ)てくれんかね。  お互いの声が聞こえないので、大きな声を出しているうちに、顎が痛くな ってしまった。  午後3時。暑い外から、暑苦しい表情で、放送作家の福本岳史くんが、 「ロイヤルホスト」に「暑い! 暑い!」を連発しながら到着。   こういう日に福ちゃんに会いたくなかったなあ! ははは。  声が通らないので、福ちゃんと、裏通りの喫茶店を2軒ほどはしごして、懸 案中のお仕事の報告と、すり合わせ。  はしごをするのもつらいぐらい、暑い。  あぢぢ…。あぢぢ…。  しかし相変わらず仕事の好きな男だ。  早くも江ノ島の家に行くのはどうの?こうの? 自分の家からは小田急線で 1本だから、すぐかけつけます!と言っているが、まだ借りられるかどうかも わからないんだから、気が早い。    それよりコーヒーの飲みすぎで、お腹が苦しい。ちゃぽん、ちゃぽん、音が 鳴りそうだ。  午後5時。外に出たら、わずかながら風が出ていたので、外苑西通りを歩い て、自宅まで戻る。  途中の交差点で別れた福ちゃんの背中がやけに暑そうだ。  こっちの背中も汗びっしょり。  夏は汗をかいたほうがいいというけど、気持ち悪い。  新作『桃太郎電鉄』の手直し作業。  クーラーを強めにしてるのに、汗をかく。  25〜7度が適温というので、必死に守っている。  昔は、23度くらいに設定して、がんがん仕事をやりまくったものだが、徳 川家康のように、健康が第一だと思うようになった。  暑いときは、暑くてもできる仕事をやって、重要な部分は、涼しくなってか らやることにする。  午後7時30分。家族3人で、四谷の欧風カレーの店「オーベルジーヌ」へ。 シーフードミックスカレーの甘口。  暑さで食が進まないときは、カレーがいいね。  そういえば、夏といえば、「ロイヤルホスト」のカレーフェアの時期であっ た。でも子どもが多いのはイヤだなあ。  午後8時。自宅に戻り、宮路一昭くんが来る。  宮路一昭くんが作曲した『桃太郎まつり(仮)』の音楽を最終決定する。今 まで何度もボツを喰らわせただけあって、今回はどの曲もいい出来! 前回伝 授した、秘伝をしっかり取り込んだ仕上がりになっていた。  私はその昔、音楽プロデューサーを何度か務めたことがあるので、けっこう 音楽の良し悪しのツボは、先輩方から聞いているので、宮路一昭くんより年の 功でアドバイスができる。何の仕事でもやっておくものだと痛感する。  全曲OKがでたので、宮路一昭くんもホッとひといき。  ひさしぶりに宮路一昭くんと、じっくりしゃべる。  桃太郎チームのさらなる飛躍のためには、みんなで何を勉強して行けばいい かということなどを、みっちり。  チームワークとひとことでいうと簡単だけど、全員が課題を持って、常に成 長して行かないと、チームワークは簡単に壊れる。  名作映画の監督名、名シーンのひとつも言えないようじゃ、ゲーム作りから 外されて行っても仕方が無い。これは私もかつて先輩方から喰らった仕打ちだ。  それをくやしがって、誰よりも映画を見ることでしか、反撃はできない。  そんなわけで、今夜も昨日買って来たビデオを見ながら、仕事をしながら、 夜も更けていく。
 

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