4月30日(日)


待ち人来ず。

 これが妙齢の麗しき乙女を待つのなら、臍をかむのも一興である
が、私の場合、待ち人とは「ニッポンの係長」「うっかり八兵衛」
「最古のさくまにあ」の、戸田圭祐である。

 昨日夜、「明日の午前中にうかがいます!」という電話があった。
 ところが今朝、戸田圭祐のホームページを見たら、昨夜午前2時
まで会社で働いたが、仕事が終わらず、きょうも出勤が決まってし
まったと書いてあるではないか!

「ニッポンノ サラリーマン! ホントヨク ハタラクアルネ! 
アタシ ビックリヨ!」である。

 まあ、私も戸田圭祐が来れないなら、働くだけなので、大差ない
気もするが、戸田圭祐ほど長時間働いていない。本当にどっちが自
由業かわからんな〜。

 朝から新作『桃太郎電鉄』の仕様書作り。

 午前11時30分。木屋町三条。前から気になって仕方がなかっ
た「中華とイタリアンが合体! パスタラーメン!」という看板の
あるお店「G」に行く。
「G」と書いたが、べらぼうにまずかったわけではない。
 学生時代だったら、十分何度でも食べられる味だったと思う。
 大絶賛というほどでもなかったので、一応「G」と表記する。気
になる人は、木屋町三条下ル、木屋町通り沿いにあるので、どうぞ。
     このパスタラーメンのどこが、パスタなのかというと、まず麺が 細いスパゲティ系のつるんとした麺であること。そして申しわけ程 度に乗せられた、蝶ネクタイ状のパスタが2個。この蝶ネクタイ風 のパスタの名前を度忘れした。ペンネはもっと細いマカロニだしな あ。 帰りに、三条通りの「明治屋」で調べたら、「ファッルファッル」 という名前であった。そんな名前だっけ?  それよりカウンター6席しかない店内、目の前にキムチとか、ゆ で玉子のざる、ラーメンの丼などが、すべてうずたかく山のように 積み上げられていて、圧迫感満点。せっかくのパスタという名前も、 これでは何の意味もない。  おいしければお店は汚くてもいいというグルメ評論家は多いが、 私はただの食い道楽だ。道楽だからこそ、お店はきれいであってほ しいし、お店の人は愛想よくあってほしい。  麺がパスタであるから、茹で時間に5分ほどもかかっていた。  その間、くしゃおじさん(知ってる人少ない?)のようなお店の 親父は、黙ったままである。  味もそんなものである。まずくもなければ、おいしくもない。ご くありふれた鶏がらスープのラーメンである。  これがおなじ物でも、いんちきなイタリア人が売るだけで、俄然 売れ行きが変わったはずだ。やっぱり何事も演出が大事である。  現在ゲーム制作没頭中であるので、「ただイベントを作るだけで はダメで、演出やメッセージの言い回しにもっと工夫しないといけ ないなっ!」と、マリアナ海溝よりも深く反省。  食後、三条界隈を散歩。  三条大橋のたもとに、スターバックスが進出して来た。  京都のこんないい場所に。すごいなあ。  私が気づいただけなのかもしれないが、最近やたらと京都は、シ ュークリームの専門店が多い。サンタのシュークリーム、まだ食べ たことのないスーパーシュークリームのお店、おなじみクレーム・ デ・ラ・クレーム。ほかにも何件か見た。  まあ、この辺のことは一度、土居ちゃん(土居孝幸)と宮路一昭 くんにレポートしてもらうことにしよう。  いずれにしても、そのお店の前を、誘惑に負けず通り過ぎるのは、 なかなかつらいものがある。  午後1時。少し疲れたので、近所の喫茶店「レッドラバーボール」 で、桜のケーキに、コーヒー。はっはっは。ケーキ食ってるんじゃ、 シュークリームのお店を敬遠した意味がないのは百も千も万も承知。  さらに文房具屋など寄る。  ちょうどここで戸田圭祐から、泣きの電話が入る。 「昨日の電話で、明日行きますゆうてたのに、行けなくて、すんま へん…」  戸田圭祐は、しょんぼりさせたら、天下一品だなあ! 声からし てもう哀愁が漂っている。わかった、わかった。3日に会おうと言 ってるうちに、電話が切れた。  私はさらにゼスト御池地下街で、倉木麻衣の新曲「Secret of my heart」を買って帰る。  いつも若者の音楽ばかり買っているようだが、ちゃんと吉田拓郎 のベスト・アルバムも買っている。やっぱり私の世代の校歌は、吉 田拓郎だなあ!  午後2時。マンションに戻り、新作『桃太郎電鉄』の仕様書作り の続き。  戸田圭祐は来れなかったけど、仕様書作りのほうは、絶好調!  倉木麻衣の新曲もいいぞ。高音が美しい。  だいたいおなじ仕事をぶっとおしで続けていると、3日目には、 完全に頭のなかに脳内モルヒネが出てくるのか、われながらいいセ リフが降臨してくる。  このここちよさのために、働いているようなものである。  ただこのここちよさ、若いときは、なんともなかったのだが、年 老いるにしたがって、短時間でへばってしまう。  そのせいか夕方、風邪の引きかけのような症状になってしまった。  スタミナが無いなあ。ただ若いときも、本当はへばっていたのに、 精神力で跳ね返していただけなのかもしれない。今のほうが、早め に黄色信号が出て、身体にはいいのかもしれない。  午後6時。再び三条大橋まで行く。雨がぽつりぽつりと降り始め ている。なんだか花粉症っぽいなあ。風邪だか、花粉症なのか本当 にわからない。  町行く人が、マスクしてたり、くしゃみしてるから、ひょっとし たら、花粉症のほうかもしれない。  三条大橋の中華料理店、おっと、中国語だから、漢字が無いよう だ。「王」偏に「民」という文字だ。「王民 王民(みんみん)」 ということにしておいてくれ! いわゆる町の餃子屋さんである。 「元祖ぎょうざの店」と書いてある。  みんみん定食を注文。  これがすごかった!  餃子1人前に、ジンギスカン、玉子スープ、鶏のから揚げ、天津 飯。これで890円だ。
     もちろんどれも脂っこい味だけど、餃子はなるほど、おいしかっ た。格別とまではいかないが、戸田係長なら「これは満腹感があっ て、ええですなあ!」と言いそうな味である。  食後、スターバックスでコーヒーを買って帰る。キャラメル・マ キアートとかいうのを買ってしまったが、やっぱり太るやつはこう いう甘い飲み物、食べ物が大好きである。  世の中、スターバックスにしても、パン屋さんにしても、あんな に太りやすい食べ物が町にあふれているのに、太っている人が少な いのはなぜか?  町行く人の8割が、福ちゃんでもよさそうなものなのに。  あっ。初めてこの日記を読んだ人に、福ちゃんといってもわから ないな。放送作家で、体重0、1t。ゲーム・ブームの末期に、ゲ ーム業界のプリンスをめざすという無謀な考えを持って、桃太郎チ ーム入りしてきた、変な男。  ちょとばかていねいな解説だった。  以前たまたま見たどこかのホームページの日記で、いつもヨッち ゃんが、ヨッちゃんが…と書いてあって、そのヨッちゃんが誰だか 気になって、とうとう1年以上も前の日記まで読んでも、ヨッちゃ んだったことがあるので、この日記の登場人物は、定期的に解説を 加えて行きたいと思っている。  午後6時30分。マンションに戻り、巨人対ヤクルト戦を見なが ら、ゆっくりお仕事。  巨人戦が気になるわけではない。  他球場の途中経過のとき「横浜6−2広島・終了」の文字が出る。  この文字を見て、にまにまするためだけに、見ているのである。  2年前に優勝したものの、38年間優勝を見ることがなかったチ ームを応援する負け根性の染み付いたファンというものは、ささや かな喜び方のパターンをいくらでも知っているのだ。  きょうのように、4連敗のあとの1勝は、至福である。  これからあとNHK『葵・徳川三代』を見て、プロ野球ニュース 番組をはしごして、終えるのだ。うふふ。  そういえば、またホームページで偶然、『葵・徳川三代』フェス ティバルを、ただ今彦根城でもやっているのを見つける。これは行 かねば。戸田圭祐と、5月3日かな。  大垣、関が原、静岡、彦根…、まだどこかで『葵・徳川三代』の イベントやっていないだろうなあ。塗りつぶしマニアとしては、い ったん始めると全部行かないと気がすまない。  伏見城もあやしいなあ。 『葵・徳川三代』で検索しても、なかなか出てこない。
 

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