4月5日(水)


 京都は朝から雨。空が暗い。
 
 昨日歩きすぎたせいで、身体がだるい。
 いくらでも眠れる。
 グルメ・バカ娘も、つついても、叩いても、起きない。
 家族3人、午前中ずっと、うだうだ、だらだら、すごす。

 午後12時30分。鴨川沿いの豆腐料理屋「豆水楼(とうすいろ
う)」に行く。
 7〜8年前、京都に初めて家を構えた頃は、この「豆水楼(とう
すいろう)」が、京都らしいお店として、エース格で活躍したもの
だった。
 京都の鴨川に面していて、夏は川床料理屋にもなる、竹筒に入っ
た豆腐とか、いかにも京都に来たなあと思わせるお店だ。
 今も、夜は早く予約しないかぎり、ずっと満員で入れないほどだ。
 間違いなく、今でも京都初心者の人には、このお店をお勧めして
いる。

 ところが、その後、このふとどきな食い道楽家族は、いろんな美
味しいお店を開拓してしまって、お豆腐にしても、藤野のおぼろ豆
腐とか、南禅寺の湯豆腐とかを味わって行くうちに、すっかり口奢
りになってしまった。
 あれほど美味しかったこのお店の豆腐を美味しく感じられない。
これはこれで不幸なものである。味が落ちたのかもしれない。湯豆
腐のなかに、ホウレン草が入ってたかなあ?
 ちょっとこのお店、2軍落ちである。残念。

 食後、まったく1本の桜を見ずに帰るのも忍びないので、三条大
橋から、祇園に向かって、小雨のなかを歩く。
 祇園白川のしだれ桜を見る。
さくら
     おお! 芸者さんが、何やら映画かドキュメントの撮影で、白川 沿いを歩いている。  石畳が雨に濡れて、きれいだから、これはこれで撮影日和なのだ ろう。  見事なしだれ桜が1本あったけど、見物人が多くて、なかなかこ っちもデジカメできない。  まあ、なんとか桜を見ることはできた。  明後日から、桜が咲き誇るようだが、明日東京に帰らないといけ ない。グルメ・バカ娘の学校が始まる。もう中学2年生だ。早いも んだねえ。  白川の小橋から、四条通りに向かって歩く。  おや。向こう側から歩いて来るのは、音楽評論家・平山雄一くん 一家であった。中学生くらいの男の子を連れていた。やっぱり学校 が休みのうちの家族旅行のようだ。  それにしても、私のばったり人に会う、ばったり病健在なりであ る。  すでにこのあたりから、昨日の歩き疲れが回復していないつらさ が出てきて、足が重たくなってくる。  なんとか四条通りに出るも、次第に足がもつれ始める。  京都クラフトセンターは、水曜日の休館日であった。  京都は、水曜日定休のお店が多い。    とうとうグルメ・バカ娘に後ろから、押してもらいながら、先々 週、土居ちゃんたちと行った、高台寺のねねの道まで歩いていく。  午後2時30分。都路里(つじり)で、休む。  私が食べたのは、これだ!
パフェ
     抹茶カステラパフェだ!  土居ちゃんに、宮路一昭くん! 君たちが食べようとしなかった のは、これだ! どうだ、今見ると食べたくなっただろう! 美味 しかったぞ〜! 今度また食べに行こうね〜!  午後3時30分。京都のマンションに戻る。  ベッドに横たわって、TVを見ながら、仮眠。  森喜朗・新内閣が誕生しちゃったねえ。  小渕元総理の右手が動いたらしいねえ。少なくとも、この時点で 私とおなじ症状だな。私も3日3晩、昏睡状態だったから、明日あ たりには、意識を取り戻すんじゃないかな?  同病の人は、やっぱり容態が気になるもんだ。    それにしても、はやくも森喜朗新内閣を「しんきろう内閣」と、 音読みしちゃう言い方が出てくるなんて、早いなあ。  毎回、毎回、総裁が変わるたびに、今度の内閣は最悪だという言 われ方をするけど、歴代の内閣で一番よかった内閣というのは、誰 のときだったのか、政治評論家に教えてほしいものだ。  一度も誰の口からも聞いたことがないように思う。  午後7時。家族揃って、仮眠。よほど昨日の草津行きは疲れたよ うだ。歩いたもんなあ。  近所の居酒屋風料理屋「うしのほね・あなざ」に行く。  繁盛しているようで、5月に新店舗が、先斗町(ぽんとちょう) にできるようだ。  午後8時。マンションに戻る。  巨人が中日に勝っている。調子が出てきたみたいだな。  う〜む。さすがに横浜ベイスターズの開幕5連勝は無理のようだ。 いやいやこれだけ開幕から楽しませてもらえれば十分だ。  さて、このあと新作『桃太郎電鉄』の仕様書をフロッピーに移し 換えて、帰り支度をしないと!  明日は、東京だ。
 

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