3月6日(月) 京都のマンションで起床するも、まだ体調回復せず。 しかしまあ何だね。北陸旅行は、外の寒さは異常なほど、警戒し て行ったんだけど、まさか家の中が極寒とは思わなかったね〜。 風邪が治るわけないよなあ。ゴホッ、ゴホッ! 咳をするのも飽きて来た気分だ。 何度も目が覚めたけど、その都度また寝る。 ぼ〜っとしている。 そのうち頭の中に、♪イノダ〜へ、行かなくちゃ〜。三条堺町のイ ノダっていうコーヒー屋さんにね〜、という歌が響いて来た。 先日の「五つの赤い風船」の復活ライブにゲスト出演した、高田 渡さんの曲のひとつに、こういう歌が本当にあるのだ。 そもそも私が京都のイノダコーヒに行くようになったのは、やっ ぱりこの高田渡さんの『コーヒー・ブルース』を聴いてからだ。 本当に昔の音楽からは、いろんなことを学んでいる。 その学んだことが、こうして何10年もすると、実を結んだ形で 結果が出てくれるので、うれしい。 こういう喜びは、歯を食いしばったことのない人には、わからな いだろうな。そうだ、歯医者、1回パスしちまってんだ。予約しな きゃ! 午前11時。そんなわけで、どうも京都滞在中に、1回もイノダ コーヒに寄らずに帰るのは、何かやり残したような気分なので、イ ノダコーヒ三条店に行く。 ハムサンドに、カフェオレ。 晩御飯まで、これだけで持つかな。持たせてみたい。 いつものように、イノダコーヒはアイデアがよく出る縁起のいい お店なので、現在検討中の次回作『桃太郎電鉄』を試しに、考えて みる。 あら、不思議。手品のように、昨日まで複雑だったイベントの仕 様書が、すっきりシンプルになって殺ぎ落とされていく。あいかわ らずご霊験あらたかなお店だ。 食後、昨年焼けてしまった、イノダコーヒ本店がどうなったか見 に行く。 おお! 「3月15日リニューアルオープン」の垂れ幕がかかっ ているではないか! 来週からかあ! 来週来るか! わざわざ来 るのも何だしなあ! 何はともあれ、めでたい。 次回からの京都滞在が楽しくなる。 さて、きょうじゅうに東京に戻ればいいので、どこか寄り道して 行こうと思ったのだが、どうにも体調不良で、身体が動かない。ど んよりだるい。 野望としては、桑名に寄る、豊橋で路面電車に乗る、一挙に紀伊 半島を縦断して、新宮に出るとか、四国の観音寺に行くとか(そっ ち行ったら、逆の方向でしょーが!)たくさん考えていたのだが、 どうもこれ以上無茶をすると、本当に身体が治らなくなりそうなの で、断念する。 また健康になってから、バカ旅行しよっと。 午後2時10分。京都駅発、のぞみ16号。 さっそく次回作『桃太郎電鉄』のアイデア出し。 新幹線のなかが、やっぱちいちばんアイデアが出るなあ。 リズムが合うのかな。 きょうの新幹線も700系なので、乗り心地がよくて、揺れない。 500系は、どうも苦手だな。 ノートにどんどんアイデアを書き込んでいると、まだ1時間くら いだろうと顔を上げたら、もう新横浜を通過。早いなあ。充実の証 拠だ。 午後4時24分。東京駅着。 午後5時。自宅に戻る。 ついに新作『桃太郎電鉄』の仕様書作りを始める。 新しいゲームの仕様書を書き出すときは、わくわくするものだ。 新作『桃太郎電鉄』の開幕戦だ。 ギーがボンビー、ハルマゲド〜ンに続く、新しい怪獣の部分から 書く。これが決まると、80%ゲームはできたも同然だ。 でも今回、新怪獣は、1匹ではないかもしれない。 深く説明すると、ゲーム内容まで全部バレてしまうので、内緒。 『桃鉄研究所』のほうで予想する分には、ご自由にだ。私の口から はっきりとは言えない。 しかし新怪獣は、またまたすごいよ! 早くみんなに見せてあげたいな…って言っても、今から仕様書作 ってるようじゃ、今年の年末はとても間に合うわけがない。来年の 末くらいかなあ。 まあ、とにかく、やっぱり『桃太郎電鉄』を作ってるときが、い ちばん楽しいやね! そういえば、先週東京で風邪を引いていたようだった、放送作家 の福本岳史くんはどうしてるかな? しきりに『桃太郎電鉄』の制 作に加わりたがっていたんだけど、見ての通り、『桃太郎電鉄』は、 私ひとりで細部まで作れてしまうからなあ。 どうしよう? 要相談だ。戦力外通告かな? って書いておけば、 福ちゃんのことだ。またどうしても自分が『桃太郎電鉄』に必要な 男だという提案をしてくるだろう。 この企画力が福ちゃんのいいところだ。がんばりや〜! さてさて、旅先の温泉風呂もいいけど、我が家の風呂がやっぱり いちばん落ち着きますなあ。 どこまで行っても、最後は戻るところがあるから、旅は楽しいん だろうねえ。 しばらく仕事したら、また旅に出るぞ。
-(c)2000/SAKUMA-