１月１０日（月）


　朝からずっと『さくま式人生ゲーム２（仮）』のメッセージ作業。
　私と放送作家の福本岳史くんが作ったメッセージを、１行減らす
ことができないか？　１文字減らすことができないか？　改行を減
らせないか？　難しい漢字をひらがなにできないか？　読みづらい
言い回しをもっと平たく言い換えられないか？という孤独な作業。
　完成間近になればなるほど、こういう地味な作業の繰り返しが増
えてくる。

　しかもきょうは嫁は信州方面へ、グルメ・バカ娘は嫁の弟夫婦と
原宿に買い物にでかけて家には誰もいない。
　ますますロンリー・オンリーな作業。
　こういうときにかぎって、ほかの新しいゲームのアイデアがぽこっ
と浮かんで、そっちをやりたくて仕方がなくなる。

　午後１２時３０分。原宿方面で食事もしようと思って、てとてと
歩いて行く。
　こういう時にかぎって、どのお店で食べたらいいか迷う。
　もういいや！　このお店あんまり美味しくないんだけど、ここで
いいや、入っちゃえ！と思うと、ランチに私の嫌いなオリーブが
つかってあったりして、断念してしまう。
　原宿から表参道方面へ。
　そう言えば、原宿の古いアパート街がいよいよ取り壊しになるそ
うだ。
　ほかの町にない美しい景観だけど、電気関係、下水関係、相当
やばいんだろうなあ！　また個性的な建物が立つといいんだけどなあ。
　とうとう表参道の交差点まで来てしまった。

　午後１時。表参道の「アンデルセン」に入る。
　クラブハウスサンドイッチにコーヒー。
　ぱくぱく！　う…、うまいじゃないか！　困ったな！
　手づかみで食べるトーストサンドイッチなので、ひとつの山が３つ。
　もう２つ食べた。このところ腹八分目作戦なので、最後のひとつも
食べてしまうと、残るのはピクルスだけだから、９５％になってしま
う。
　ひとつを残せば、３分の２で、約６７％。６７％と聞いて、半分と
ちょっとと思ってしまうのが、デブ。７０％近いからもう十分と思わ
ないといけない。
　ということで、我慢して店を出る。また来よっと！

　午後２時。新御茶ノ水駅から、交通博物館へ。
　このところ調べ物をしていて、『桃太郎電鉄』の作者なのに、もう
ひとつ『鉄道唱歌』について本格的にくわしくなっていないなと思っ
ていたら、完全本がここ交通博物館の売店で買えると、インターネッ
トに載っていたので来てみた。
　通常の本屋で買うより、ここで買ったほうが確実に品があるし、
ついでに展示物も見て行ける。

　きょうは成人式で休日だから、子どもの多いこと！　多いこと！
　まだまだ鉄道関係の未来は明るいな！
　これだけお客さんを集められるのだから、国鉄の跡地に、鉄道専用
の博物館でも作ってくれればいいのになあ。交通博物館は、２Ｆ、
３Ｆは、ほかの交通機関だったり、航空関係だったりするから、どう
もしょっちゅう来る気になれない。
来たら来たでこうして、楽しいんだがなあ。

　しかしまあ、ここの売店は魅力的な商品でいっぱいだなあ。
　私はこてこての鉄道マニアではないけど、それでも放っておいたら、
ショーケースの品、全部買ってしまいそうだ。ほとんど横浜ベイスタ
ーズのグッズ・ショップに来ている気分になっている。
　おっと、欲しかった『日本鉄道史』のビデオが売ってたぞ！
　１本６０００円で、全４巻。
　さっそく購入したら、売店のおばあちゃんが喜んでしまって「待っ
てくださいよ！　あたしこんな値段の高い物扱ったことないから…」
と、めちゃめちゃ丁寧に応対される。
　ああ、昔の商店ってこんなだったよなあ。
　たくさん買い物すると、ものすごくお店の人がお客さんを大名気分
にさせてくれたものだ。今なんか大量に買うと、袋詰めやら計算が面
倒になるので、嫌な顔されちまうもんなあ。

　京都のコーヒー屋さんは、イノダコーヒを始めとして、白髪のおじ
いちゃんが蝶ネクタイで注文を取りに来て、丁寧な接客をしてくれる
ので、気持ちがいい。
　背筋も伸びていて、格好いいんだ！
　これから老齢化社会になるけど、格好いい老人のお店っていうのが、
ブームになるっていうのも、有りのような気がしてきた。

　午後３時。ひさびさに重い荷物を引きずって、総武線に乗って、
千駄ヶ谷駅まで行く。へばるな、やっぱり。電車は、階段が多いから、
まだまだ不自由な私の足にはつらいものがある。

　午後３時３０分。国立競技場の前の「ブルトン」というレストラン
が、ティータイムだったので、寄って行く。ふひー、疲れた！　交通
博物館の紙バッグ持って、イタリアレストランに入る図って、ちょっ
と異様かもしれない。

　午後４時。帰宅。さっそく『さくま式人生ゲーム２（仮）』の続き。
　孤独な作業。もくもく。もくもく…。

　午後６時。グルメ・バカ娘と嫁の弟夫婦に赤ちゃん、嫁も相次いで
帰って来る。
　みんなで家から数１０秒のところにある「東の十七」で食事。
　ここはなかなかお刺身が美味しい。
　店のなかに庭園があったり、堀りの大きな木製テーブルなんかも
あったりして、大人が楽しむには十分な内装なのに、店員がほとんど
ロンドンブーツ風なので、アンバランス。これがもったいない！

　午後８時。帰宅。
『さくま式人生ゲーム２（仮）』の続き。
　もくもく…。もくもく…。
　夜中までもくもく…。