1月1日(土)


 新年あけましておめでとうございます!
 京都の元旦は、くもり空。雨が降りそうで降らない中途半端な天
気。
 昨夜は、紅白歌合戦を見ながら、iモードゲーム『さくま式奥の
細道』の仕様書作り。けっきょくどこにもお参りせずに、新年を迎
えてしまった。

 今朝も午前7時に目が覚めてしまったので、『さくま式奥の細道』
の仕様書作りの続き。ようやく調子が上がって来たので、ここでや
めると中断して、また最初からやり直しになってしまうから、この
まま完成まで走り続けるしかない。
 どうせあとのゲームのほうも、つっかえている。急がねば。

 今年から急に、電子メールの年賀状が増えた。
 うちのように、お正月東京にいない人間には受け取りやすいが、
年賀状リストのほうを二重帳簿にしないといけないので、けっこう
手間がかかる。
 今後、電子メールの年賀状の枚数が、ハガキ年賀状の枚数を超え
る日が近いうちに来るんだろうなあ。それも5年以内のような気が
する。ますますメールに縁のない人が社会から落ちこぼれて行く。
そんなこともこうしてインターネットをやっているからわかるので
あって、やっていない人は知らないうちに落伍者になっていること
すら気づかない。
 ひょっとすると、今の自分でも落伍している分野があるような気
がして、ドキドキする。
嵐山
    午後12時。新年最初の行事。  嵐山「吉兆」で、すぎやまこういち先生ご夫妻、北岡さんご夫妻 と待ち合わせ。 「新年あけましておめでとうございます!」  あの『桃太郎電鉄V』で、京都の物件・料亭億兆として登場する 「吉兆」というより、日本を代表する料亭中の料亭。注釈のいらな いあの「吉兆」である。    すぎやまこういち先生ご夫妻は、4年連続の元旦出場。  北岡さんご夫妻は、2年連続2回目の出場だったかな?  わが家族は、3年ぶり2回目の出場。  まさに食い道楽業界の紅白歌合戦だ!  マツタケのときも、紅白歌合戦と言ったような気がするが…。  わが家の今年の出場はほとんど絶望視されていたが、先日この日 記でも書いたように、15〜6年ぶりに銀行の通帳が発見されて、 思わぬ大金の利息で、3年ぶりの出場が果たせた。  ただもう少しわが家も、品格も備わった上で、出場したいのだが、 まだまだ素養が足らない。オールスターゲームのベンチの真ん中に どっかり座るすぎやまこういち先生ご夫妻と北岡さんご夫妻の後ろ のほうで、たまにTVカメラに映る程度の選手である。  日本庭園を楽しんで、部屋の床の間を鑑賞して、輪島塗のテーブ ルに驚き、料理を堪能する。  からすみひとつでも、北岡さんがいると解説していただけるので、 教養までいっしょにごちそうになれる。
吉兆 吉兆 吉兆 吉兆 吉兆 吉兆 吉兆 吉兆 吉兆 吉兆 吉兆 吉兆 吉兆 吉兆
    わが家族は、そんな無名の選手たちだけど、うれしいことに、こ の「吉兆」の若女将が、『桃太郎電鉄』をよく知っていてくれて、 ゲーム内容にも本当にくわしい。  きょうもTVでCMを見たと教えてくれた。うちはまだ全然TV で見たことがないのに。人から見たと言われると、とてもうれしい。    午後3時。嵐山電鉄のレトロ電車にまだ一度も乗ったことが無い ので、先生方と別れて、嵐山駅から、電車で帰る。  レトロ電車は、外観だけ古めかしくて、なかに入ると、いつもの 電車とほとんど変わらないので、がっくり。  午後4時。マンションに戻って、さっそく『さくま式奥の細道』 の仕様書作りの続き。ついにゲーム内容の半分まで完成した。いよ いよ後半戦だ。資料も読みつつなので、再び急速に速度が落ちる。  午後6時。今年も元旦から登場! 最古のさくまにあ・戸田圭祐 (ニッポンの係長)が来る。2000年問題で元旦出勤して、何事 も起きなかったので、こうしてやって来ることができた。  午後7時。すぎやまこういち先生ご夫妻宅へうかがう。  お昼の「吉兆」に続き、きょうは新年会。  しかもお正月早々、北岡さんが料理するジビエ。野禽(野山に生 きてる動物)料理というんだそうだ。その野禽もなんと、鹿!  おなじみ京都相互タクシーの宮本さんの知り合いが、鹿を撃ちに 行って、しとめて来た鹿肉を北岡さんがオリジナル料理にしてしま うという贅沢な宴。    お昼に「吉兆」。夜に「プティ・ポワン京都支店?」。  まさに♪小原庄助さん〜、朝寝、朝酒、朝湯が大好きで〜、とほ とんど変わらない生活である。  庶民の味方、ニッポンの係長である戸田圭祐は、料理が並びきら ないうちにから、お得意の「ふ〜む!」「ふ〜む!」の連発である。  鹿をひときれ口に運んでは、お辞儀をしている。  あのお辞儀は一体誰に対してのお辞儀なのだろうか?  たぶん本人に聞いても、わからないだろう。  ただお辞儀したい気持ちはよくわかる。  さすがに道楽者の私も、ちょっと罰が当たらないようにしないと いけないなと思うような、王宮料理である。  というそばから、今もサーモンの口当たりと、赤ワインソースに つけて食べたフランスパンの味が、まるで横浜ベイスターズが快勝 したあとに見る『プロ野球ニュース』の「きょうのホームラン」の ように思い出される。カ〜〜〜ン、ワ〜〜〜〜〜〜!
すぎやま邸 すぎやま邸 すぎやま邸 この贅沢なお料理の数々! ほんとうにごちそうさまでした!
    食後、みんなですぎやまこういち先生ご夫妻が今まで食べた代表 的な料理をカメラにおさめた画像を、スライドショー形式で見る。  あれだけ美味しい物を食べて、お腹が苦しいのに、けっきょくま た料理写真の連続を見て、「なかむら」のタケノコが美味しかった、 「茂里(もり)」の料理が美味しかった、また行きたい!と大騒ぎ。  漫画家の高橋留美子さんや、萩尾望都さんが、自分の作品を徹夜 で描き上げて、すぐみんなでお絵かきして遊ぶようなものなのだろ う。すごい人たちだ。  午後10時。マンションに戻る。  さ〜て、新年早々、満艦飾の夜をすごしてしまったからには、お 仕事! お仕事! たくさんいいゲーム作って、おいしい物食べて、 またゲーム作っての1年の始まりだ!
 

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